平凡少女はトリップする2 (ページ33)

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捌参ページ33

平「ど、どういう事だよ…」

土「そのまんまだ。
コイツは女なんだよ」

原「おいおい、冗談キツイぞ？」

新「土方さん、ついていい嘘とついていけねぇ嘘あるんだぜ？」

貴方「本当だよ」

平「は…？」

起き上がるにも力が入らず、
布団に入りながら皆を見る

貴方「俺は、いや、私は女だよ」

千「…」

貴方「土方さん。
私は嘘をついてあんた達と共にしてきた。
皆を裏切り、信用を自ら捨てた。
煮るなり捨てるなりなんなりしてくれていい」

千「そんな事言わないで…」

貴方「正直、こんなに男みたいな傷跡だらけの女を娶ってくれる人は現れない。親だって居場所だってない。生涯の独り身だ……。誰も悲しむことは無い」

涙を浮かべ、手を握ってくれるにお礼を言い

貴方「私はここで、あなたの手で葬られることを誇りに思う」

誰も喋らず、ただシーンとした静寂な時間が流れる。目を瞑り、覚悟していたら

平「土方さん！俺がこいつを連れてきたんだ！
殺すなら俺にしてくれ！」

山「いえ、そう言うなら最初からAくんの性別に気付きながら黙っていた俺を……！」

土「おめぇら…」

貴方「平助…山崎さん…」

土「とりあえずコイツの処分は傷が癒えてからだ」

土方さんは溜息をつきながら部屋を出ていく。
原田と新八は一瞬私の方を向いたが
何も言わず出て行った

貴方「バレちゃった……ごめんね…」

千「仕方ないよ」

山「それより傷の手当をしましょう」

平「A…」

貴方「平助ごめんね、」

力なく笑うと、平助は無言で部屋を出ていった