平凡少女はトリップする2 (ページ16)

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禄伍ページ16

鍛錬場でさっきのことを忘れるため
必死に刀を振るう

貴方(まだ会ってないけど伊東一派が居るってことは、あの人がもう来てる。ならもう少しで二条城や油小路がくる。私が…私が守らなきゃ！)

「太刀筋があやふやだよ」

貴方「沖田さん…」

沖「何を焦ってるのかは知らないけど
そんなんじゃ意味無いよ」

沖田は入口の壁にもたれかかっており
少し笑みを浮かべながら歩み寄ってくる

貴方「そうですね…すみません」

素直に沖田の言葉に頷き
刀をしまう

貴方「頭を冷やしてします」

沖「ねえ、待ってよ」

貴方「はい？」

沖「これ、食べよ？」

沖田が片手に持っていたのは
甘味処かすみ、のみたらし団子だった

貴方「ありがとうございます」

出ていこうとしていた足を
沖田の方に持っていき、頭を下げる

甘味に罪はない

貴方「沖田さん、好きすぎる」

沖「君、そんな言葉よく軽々しく言うよね」

貴方「すみません」

不貞腐れるように謝ると沖田はクスクスと笑う

貴方「なんですか？」

沖「君って本当、顔に出るよね」

貴方「素直が取り柄なんで」

沖「そう、いいことじゃない」

その後、心も落ち着き
沖田と世間話をした