平凡少女はトリップする2 (ページ12)

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禄壱ページ12

部屋に着くと、千鶴は周りをキョロキョロと確認し、勢いよく障子をしめる

千「で！？さっきの話は誰！？」

貴方「実は……その…嘘です」

千「へ…？」

貴方「ご、ごめん！！
あの時、平助に変な噂立っちまいそーだっから……」

素直に謝ると、千鶴は「なんだぁ」と肩の力を抜いた

貴方「ごめんねぇ」

千「んーん、私が興奮し過ぎたせいだから」

千鶴は先程の自分を思い出し、苦笑いを浮かべる

貴方「それに私の事なんて誰も好きにならないし、作っても意味ないと思うんだよ」

千「え」

貴方「私確かに千鶴みたいに可愛くないし
女を隠してるから、絶対そんなこと起きないし」

千鶴はそれを聞くと、山崎に対し心の中で(可哀想……)と同情する

千「Aの事、好きっていう人絶対居るよ」

貴方「いやいや居ない居ない。
だってそんな素振りみんな無いし」

自分で虚しくなりながら否定し、少し虚しく感じる

貴方「それこんな傷だけらの女、誰も好きにならないよ」

割と私は誇りに思ってる。
だが、やっぱり一般的には受け付けられない身体をしているのは重々承知だった

千「このいっぱいの傷、早く治るといいね……」

貴方「うん、」

千「嫁入り前のAをこんな傷付けて……
風間千景、許さない！」

千鶴はAをギュッと抱き締める

貴方(めっちゃいい匂いするんだが？)

あまりのいい匂いに一瞬硬直したが、
ギュッと千鶴を抱き締め返した