ささやかな願い事(織田作) ページ31
『言ってくれれば良かったのに』
そう口を尖らせながら私は呟いた
折角非番になって、桜を一緒に見に行こうと思って織田作の居場所を太宰さんに聞いたら彼はさっき1人で桜を見に行く、Aは今日当番だから、と1人で言ってしまったらしいのだ
とは言ってもまだ昼間の2時
1人で桜を見に行こうと
横浜の街を歩きだそうとした────。
と、その時
「A?」
聞きなれた声にば、と振り向くと
一番見たかった彼の姿があった
『織田作!!』
「お前今日当番じゃなかったのか?」
『連絡の手違いでホントは非番だった』
「良かった。これから暇か?」
『暇。織田作が一言声かけてくれなかったせいで途轍もなく暇。』
「すまん。桜、見に行くか……?」
『行ってあげる』
そう言うとなんだそれ、と笑って手を出してきた
ちょっと気恥ずかしかったけど
手を握るときゅ、と手を握り返してくれて嬉しかった
三ツ池公園に行った
他愛もない話をしながら
桜を見ていると桜の木の下に立った私を
見てふと言った
「白い肌が桜に相俟って綺麗だ」
『嘘』
「本当だ。」
微笑みながら織田作が項に手を当てて私を引き寄せて囁いた
「綺麗だぞ」
顔を背けるとまた
「可愛い所もあるんだな」
とか言うから
からかわれてるみたいで怒って顔を上げると
触れるだけのキスをした
ちゅ、というリップ音の後、頬に手を当てられて肌を撫でられた
「お前と出会えて俺は幸せだ」
そう真顔で言うものだから
心の中でこの天然タラシ、と呟いたあと
『私も。』
と微笑んだ。
その後また唇が重なった
今度は深いキスだった
春の桜の下で私はいつまでもこの幸せが続きますように、と願った。
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小悪魔 - Kanonさん» お世話になっております!スマホの機種変更して新しくやらせて頂いています!リクエストして良いでしょうか?福沢諭吉さんと夢野久作をお願いします!ゆっくりで良いので頑張って下さいね! (2017年7月9日 12時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - Kanonさん» いえいえ!私の方こそ本当にご無理な事言ってすみません。本当に有難う御座いました! (2017年7月4日 21時) (レス) id: 65ffb71be6 (このIDを非表示/違反報告)
Kanon(プロフ) - 小悪魔さん» そう言って頂けると嬉しいです!ありがとうございます! (2017年7月4日 21時) (レス) id: d58a2ddfa1 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - Kanonさん» 七夕バージョンの敦くんの小説を書いて下さり有難うございます!凄く良かったです!有難う御座いました! (2017年7月4日 21時) (レス) id: 65ffb71be6 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - Kanonさん» 有難うございます!宜しくお願い致します! (2017年7月4日 19時) (レス) id: 65ffb71be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kanon | 作成日時:2016年12月25日 0時