スイカ割り ページ23
『夏といえば、なーんだ？』
「海」
「花火」
「祭り」
「かき氷」
俺の問いに各々の答えを出すキヨ、フジ、こーすけ、ヒラ。
『ブブー！不正解』
「げ…Aのせいで選択肢間違えた」
ちょっと静かにして。と言うキヨを無視して
『正解はスイカ割りでした！』
無駄に高いテンションで言う。
「へぇ…良かったね」
「やべッ！撃たれた」
「あー…スイカ美味しいよね」
ヒラ以外、明らかに興味のない態度に傷つきながらも俺は話し続ける。
『俺はスイカ割りしないと夏を終われないんだよッ！』
「大丈夫。スイカ割りしなくても秋は来るから」
「去年もスイカ割りしてないし」
『うわ……君達、冷たくない？』
フジとキヨが冷静に返してくるから、流石に温度差を感じた俺は大袈裟にショックな顔をした。
「Aはスイカ割りしたいの？」
そんな俺に助け船を出すようにヒラが優しく聞いてくれる。
『……したい』
「最初から素直に言えよ」
フォートナイトをやめたこーすけが言う。
「スイカを買ったとして、どこでスイカ割りするのさ」
『……キヨの家』
「はい。却下」
「Aの実家の庭、使わせてもらえば？」
『無理。親にキヨ達を紹介したくない』
「「酷ッ！」」
「Aは言う事が冷たいよな」
「え、俺達…友達じゃないの？」
『あ、ヒラだけは良いよ』
「やったー！」
「「「うわぁ。えこひいきだ」」」
『煩い！日頃の俺への態度が悪いからだ！』
ブーブーと文句を言ってくる3人に言い返す。
散々言い合った結果。結局は実家の庭で、やる事になった。
幸いに何かと誤解されてる兄貴と妹は出掛けていていなかったが…母さんに
「付き合ってる彼は、どの人？」
と笑顔で聞かれ
『誰とも付き合ってない「あ、キヨです」
否定しようとしたら、ふざけたこーすけがキヨを指差す。
「あら？貴方が？」
『いや、母さん。今のは冗談だから、違うからね！』
必死に否定する息子を無視して母さんは丁寧にキヨに挨拶し始める。
「Aの事、よろしくお願いしますね」
「あ、はい」
『キヨ。お前も否定しろ！』
スイカじゃなくて、コイツらの頭をかち割りたくなった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 250人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
有栖(プロフ) - 笹塚さん» お気遣いありがとうございます！笹塚さんも気をつけて下さい(^^)暑さにダウンする事もありましたが、これからも頑張ります♪ (2020年7月26日 21時) (
レス) id: a727dc9d46 (このIDを非表示/違反報告)
笹塚(プロフ) - 待ってました！夏はついつい身体を冷やしちゃって風邪ひくときがありますね・・・作者さんもお気をつけてヾ(･ω･`;)ﾉ (2020年7月26日 20時) (レス) id: 33e8046356 (このIDを非表示/違反報告)
有栖(プロフ) - 笹塚さん» お待たせしました！少しずつまた更新できたら良いな…と思ってます(*'▽'*) (2020年4月7日 15時) (レス) id: a727dc9d46 (このIDを非表示/違反報告)
笹塚(プロフ) - 待ってました！仲のいい人に嫌いって言われたら傷つきますよね・・・仲直り出来てよかった！ (2020年4月7日 14時) (レス) id: 33e8046356 (このIDを非表示/違反報告)
笹塚(プロフ) - 有栖さん» 更新されることがうれしいんです！体調気遣ってくださりありがとうございます☆-（ゝω・）v (2019年12月3日 13時) (レス) id: 33e8046356 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：有栖 | 作成日時：2018年2月14日 19時
