【antsa】公園で出会った彼は-2-【Sibaken】

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夢主視点









ーーーーー嫌だ…。




もう…やめて…。








お願い…、いい子になるから…。




もう悪いことしないから…。








だから、もう殴らないで…。







痛いよ。



苦しいよ。








…なん、で…。





なんで…なんで、私ばっかりこんな目に
遭わないといけないの…？



やっと、逃げられたと思ったのに…。



逃げることすら許してくれないの…？









「ーーーーっ…！？」









…あ、れ？









息…でき、ない…。









突然の息苦しさに私は混乱した。




どれだけ落ち着いて呼吸しようとしても
私の口からは「ひゅー…ひゅー…」という
かすれた音しか聞こえてこなくて、息苦しさは
治まるばかりかさらに酷くなっていく。






「………っ！！！」









あまりの苦しさに視界がじわりと滲んだ。






誰か知ってる人に助けを呼べれば
よかったんだけど、この時の私に
そんな余裕はなかった。







私は上半身を起こしてることが限界で、
床の上にパタリと倒れ込んだ。



その間にも扉を叩く音はどんどん大きくなって
酷くなっていく。




このままだとこの扉は壊されてしまうんじゃ
ないかというくらい。









「ーーーーーー…。」






体の震えが治まらない。


吐き気がする。


息ができない。







…あぁ、私、死ぬのかな。








そんな思考が頭を占めた時。









？「ーーーーーちょっと！！！
何やってるんですか！！！！！！？」





という声が扉の外から聞こえてきた。





それと従兄弟の

「あ"ァ！？？んだてめぇ！！！！！？」

というドスの効いた怒鳴り声も。



そんな声とともに何か言い争うような声が
聞こえ始める。




意識がぼんやりしているせいか、
内容までは聞き取れない。









しかしそれは少しした後



？「警察呼びますよ！！！！」



という声と共に終了した。





「…チッ」という従兄弟の舌打ちの声を最後に、
扉の外は静かになった。






「…っ…？」




呼吸が少しだけ落ち着いた私は、
ゆっくりと体を起こした。








ピンポーン…。






「っ！！！」




その音に私は体を震わせた。








芝「…A？」


「…………！！！」





扉の外から聞こえてきた声は、芝健のものだった。





芝「だ…大丈夫？ 俺だよ、芝健…。」

「………っ。」



私は体を無理矢理起こして、扉を開けようと
手を伸ばした。

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