〃 ページ5
.
「俺がやったんだ、それ」
「････なんで」
「じゃ、片付けといてね〜？」
私の質問に答えぬまま、響ちゃんは帰っていった。
･･･いつものことだ。
昔は家が近いから一緒によく遊んでた響ちゃん。
でもいつからか、私にこういった理不尽な意地悪をしてくるようになった。
「てっきり響ちゃんが教えに来てくれたのかと思ったよ･･･」
それにしても酷い荒らされ方だ。
植えていた苗が土にかぶっていたり、根が土の中から出てしまっていたりしている。
悪意がないとここまでならないよね。
･･･事故っては考えにくいか･･･。
「どうしよ･･･これ授業までに終わるかな？」
私はそんなことを考えながらも、するにはしないとなので農具を取り出した。
よし･･･やるか。
(１０分後)
ふ〜終わった。
私はまだ使えそうな苗だけを残して土を耕し、そこにその苗を植えた。
結構時間かかったな･･･。
･･･ん？
「今何時？･･･ってやば！もう授業始まってんじゃん！？」
時計の針は、五時間目の開始時刻の５分後を指していた。
うちはチャイムがもともと鳴らないという、珍しい学校なので、時間をみて行動しなさいとかよく先生に言われる。
え〜どうしよう･･･。
今行っても怒られるだけだよね･･･。
う〜ん･･･。･･･よしっ、サボろう！
そうと決めたらどこにいようかな･･･。
さすがにずっと外にいるのはアレだし、屋上にでも行ってみるか。
あそこならきっと人がいない。
いや、絶対にいない。
屋上には普通の生徒は入れないよう鍵が閉めてあるのだが、入学したての頃、３階の窓から屋上に入れるルートを発見したのだ。
「なんか･･･わくわくしてきた････！！」
サボりなんて初めてだが、こういうスリルのあることは大好きだ。
私はそんな浮かれた気持ちで屋上に向かった。
だがそんな気持ちは、屋上に着いた瞬間消えてしまうのだった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかん - どういたしまして(^ー^) (2018年4月16日 17時) (
レス) id: ceaa3e823e (このIDを非表示/違反報告)
まっしろけ(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！更新を待ってくださってる方がいるって分かってとても嬉しいです( ´∀｀) (2018年4月16日 16時) (レス) id: e23fe7e8b5 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 更新頑張って下さい！ (2018年4月16日 16時) (レス) id: ceaa3e823e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まっしろけ | 作成日時：2018年4月7日 20時
