【約ネバ】アクアリウムの中で【ノーマン】

No.005 ページ7

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ミネルヴァさんの本の蔵書票はフクロウの周りを円で囲ってあるもの。

ただ、その円は綺麗な円ではなく――



(モールス符号！気づかなかった……)



――RUN(逃げろ)


――DOUBT(疑え)


――DANGER(危険)


――TRUTH(真実)



(鬼に気づかれない、私たちに伝える。)



この2つの条件でハウスに入れるのは本の蔵書票という目立たない物。



ウィリアム･ミネルヴァ――私達の味方だ。





(この人がまだ生きてると仮定して――)


"どうやって逃げるか"、

"誰を連れていくか"、

"どこにいるのか"。




まず1つ目。

門はダメ。鬼に見つかってアウト。

ならどこから？


『――門と森の中の柵に近寄ってはダメよ？』


(柵だ！)

柵の向こう側からの脱出。
周りの地形、生えてる植物、見える限りの動物。

これが分かれば気候から場所を推測出来るはず。

下見が必要だ。


(ママにバレずに、は不可能に近い。)


ただし、


(――1人ならの話)

(誰かを巻き込む？なら誰を？)



『"並"ばかり続いていたが久しぶりの上物だな』



――ダメだ。



(鬼は"並"や"上物"と言っていた。規則性が分かるまでは無闇に…いや、規則性が分かってもだめ。バレたら出荷されるかもしれない。)






それより問題は……

――私達の監視はどうしているのか？



(一番の難所ね……)


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