No.004 ページ6
・
――拝啓、この手紙を読む者へ
この手紙を届けたフクロウは君達へのヒントだ。
そしてペン。そこから出た時に役立つものだ。
無くさないよう、バレないよう、くれぐれも注意して。
検討を祈る。
W・M――
「…――W・M、フクロウ、ヒント、ペン」
医務室で広げた手紙。
書かれていた内容から分かることをノートに書き連ねる。
(W・Mとフクロウ……どこかで…)
前髪を弄りながら考え込むも謎は解けず、時計の音が静かな空間に響くだけ。
あと少しなのに出てこないこのもどかしさにイライラしてきた時、たたたっと足音が聞こえ慌てて手紙とペンを隠す。
バンッ、とドアを開けて入ってきたのは――
「ギルダ、アンナ。」
「A!!ご本読んで?」
「これ!この本!!」
渡された本は『ウーゴ冒険記』。
2人は急かすように手を引いてくる。
「分かったから待って待って!あの子も連れて行ってあげよう?」
「あの子?」
「どの子?」
首を傾げる2人に先程治療したフクロウを見せると2人は「可愛い!」、ともふもふしている。
カゴに布を詰めてフクロウを乗せる。
2人に引っ張られながらきたのはフクロウを見つけた木の下。
ギルダにカゴを抱えてもらい本を開き読み始めた。
―――
――
「外は凍てつく北の海。蛇は寒さで眠って……
あらら、寝ちゃったか。」
左右を見るとさっきまでは本を覗き込みながら聞いていた2人が寝ていた。
今日は天気もいいし分からなくもない。春の暑くもなく寒くもなく程よい気温。所謂昼寝日和だ。
カゴの中を見ればフクロウも寝てしまっていた。
「そういえばこの本の作者って……」
――ウィリアム・ミネルバ
「"
――"フクロウ"のマーク
「なるほどね……」
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御影(プロフ) - 桜さん» コレクションに入りましたか!いやー嬉しいですね!頑張ります!! (2019年3月31日 12時) (レス) id: 0f64e64eef (このIDを非表示/違反報告)
桜 - この作品の続きまってますね!!これでまた、大好きな小説コレクションが、、ふふ (2019年3月31日 11時) (レス) id: f4327bfb3f (このIDを非表示/違反報告)
御影(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます!!続き楽しみにしていてください!! (2019年3月30日 23時) (レス) id: 0f64e64eef (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン(プロフ) - 面白い作品です!続きを待ってます! (2019年3月30日 23時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御影 | 作成日時:2019年3月30日 14時