検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:19,815 hit

No.004 ページ6







――拝啓、この手紙を読む者へ


この手紙を届けたフクロウは君達へのヒントだ。
そしてペン。そこから出た時に役立つものだ。
無くさないよう、バレないよう、くれぐれも注意して。

検討を祈る。

W・M――




「…――W・M、フクロウ、ヒント、ペン」



医務室で広げた手紙。

書かれていた内容から分かることをノートに書き連ねる。


(W・Mとフクロウ……どこかで…)


前髪を弄りながら考え込むも謎は解けず、時計の音が静かな空間に響くだけ。

あと少しなのに出てこないこのもどかしさにイライラしてきた時、たたたっと足音が聞こえ慌てて手紙とペンを隠す。


バンッ、とドアを開けて入ってきたのは――



「ギルダ、アンナ。」

「A!!ご本読んで?」

「これ!この本!!」



渡された本は『ウーゴ冒険記』。

2人は急かすように手を引いてくる。



「分かったから待って待って!あの子も連れて行ってあげよう?」

「あの子?」

「どの子?」



首を傾げる2人に先程治療したフクロウを見せると2人は「可愛い!」、ともふもふしている。

カゴに布を詰めてフクロウを乗せる。

2人に引っ張られながらきたのはフクロウを見つけた木の下。

ギルダにカゴを抱えてもらい本を開き読み始めた。


―――
――


「外は凍てつく北の海。蛇は寒さで眠って……
あらら、寝ちゃったか。」



左右を見るとさっきまでは本を覗き込みながら聞いていた2人が寝ていた。

今日は天気もいいし分からなくもない。春の暑くもなく寒くもなく程よい気温。所謂昼寝日和だ。

カゴの中を見ればフクロウも寝てしまっていた。



「そういえばこの本の作者って……」



――ウィリアム・ミネルバ



「"W・M(ウィリアム・ミネルヴァ)"……蔵書票は」

――"フクロウ"のマーク



「なるほどね……」

No.005→←No.003



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (57 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
93人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

御影(プロフ) - 桜さん» コレクションに入りましたか!いやー嬉しいですね!頑張ります!! (2019年3月31日 12時) (レス) id: 0f64e64eef (このIDを非表示/違反報告)
- この作品の続きまってますね!!これでまた、大好きな小説コレクションが、、ふふ (2019年3月31日 11時) (レス) id: f4327bfb3f (このIDを非表示/違反報告)
御影(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます!!続き楽しみにしていてください!! (2019年3月30日 23時) (レス) id: 0f64e64eef (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン(プロフ) - 面白い作品です!続きを待ってます! (2019年3月30日 23時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:御影 | 作成日時:2019年3月30日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。