Infatuation_s×je_jeside ページ24
『今日俺、しゃぶしゃぶの気分でさぁ』
「何度目だよ！」
今日何度目か分からない
慎太郎がそんなことをいう
だからついつっこんでしまう
多分ご飯に行きたいんだろう
でも気をつかって
言い出せないみたいだ
彼がメンバーの誰かを好きなのは
なんとなく見ていて分かる
目線が誰かを追っているように見えるから
２人が好きな音楽が
車の中に流れる
肘をつきながら
窓の外をみて
リズムに揺れる
こうやって帰る時間が
とても心地よい
運転している慎太郎の横顔は
ライトに照らされてかっこいい
年下なのに反則だ
でもそんなことは言えないし
言うつもりもない
ふと目が合う
「あぶねぇな、前向けよ」
と笑いながらいう
誰なんだろうな
慎太郎から愛される人は
幸せだろうな
「俺もしゃぶしゃぶにするかな
肉って豚肉？」
唐突にご飯に誘おうと
話しかけてみる
目線の先にいるのは誰か
聞いてみたくなってしまった
『俺は豚肉にする予定だけど？
これからスーパー寄ろうか
どっかで食べるかは迷い中』
「でもさぁ牛とかもいいよね」
ここまで言っても
慎太郎からは誘ってこない
ホントは誘ってほしいけど
あともう少しで目的地
この時間を伸ばす方が優先だ
「えーじゃあ食べに行く？」
思いっきり
うなづく姿が見える
だったら誘えばいいのに
その言葉を飲み込む
『どこいく？』
「この前行った〇〇とか？」
行けるか聞いてみる
と言いながら
電話をかける
大丈夫だって
と伝えると慎太郎が
車をそのお店に向かわせる
もう少しこの時間が続けばいいのに
近くて遠い_h×ju_hside→←Infatuation_s×je_SSide
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かのん | 作成日時：2022年9月17日 22時
