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最愛の人 byまふまふ ページ3

「まふー!!こっち終わんないー!!終わったら助けてー!!」

一階から僕の事を呼ぶ声が聞こえる。

「今終わったから、行くねー!!」

と僕は言い、急いで階段をかけ降りる。かけ降りるとそこには、段ボールで埋まったリビングが、広がった。

「え…ちょっとAさん??片すの下手すぎません??」

「しょうがないじゃないですか!!開けても開けても、片しても片しても、終わらないんですもんー!!」

頬をプクッと膨らまして泣き顔になる。
んんんんんん可愛いいいいい!!!…ゴホンゴホン

「あぁ、ほら手伝ってあげるから泣かないで?
…ね!手伝うからっ!」

頭を優しく撫でると笑顔が戻り、明るく「うん!」と言ってくれた。




.





「あ゙ぁ…お゙わ゙っ゙だ………うん?うぎゃっ!?」

頬に冷たい感触が来る

「んふふ…お疲れ様、まふ。ご褒美の冷えたジュースです」

僕の頬に当てていたジュースを手元に置いてくれる。Aは僕の隣に来て一緒にソファーに座る。

「oh…そらるさん達からの着信ヤバァい」

「えっ…?どれどれ??」

と、僕のL○ENのトーク画面を覗き込んでくる。

「うあぁぁぁっ!?!!?ちょっ…見ちゃダメ!!」

咄嗟にソファーにねっころがってスマホを隠す

「えぇー…残念…見せても減るもんじゃないでしょ〜…」

と、あからさまに残念がって、うつ向く。
上目使いにジーーッと見つめてくるのがAのやり方だ。
僕はこれに物凄く弱い。

「っ………じ、じゃあ呼んであげるから、それで許して!!お願い!!」

両手を合わせて頼み込むと、少し物足りなそうな顔はしたものの「いいよ」と言ってくれた。

「えぇーっと、じゃあそらるさんからね」

「うん」

  ****
 引っ越しの片付けは順調?
 万が一人手が足りないならすぐ駆けつけるよ
 [Aに会いに駆けつけるよ]
 来週、打ち合わせあるから、体壊すなよ

「だそうです。」
Aに会いに駆けつけるって…僕のAだし…本人には、言わなかったけどさ!!

「まぁ、優しい。あ、そらるさんにL○EN送っとくか、じゃあ次!!」

「はぁ…じゃあ、浦田さんで」

  ****
 引っ越しの片付けはどう?…多分Aが
 ヘルプミー!!って叫んでるんだろうけと思う
 けど。
 取り合えず頑張れ!!あ、今度Aに会わせ
 てね!

「へー…みんな優しいね…!!」

いや、みんなAに会うために僕のL○ENに送ってきてる様にしか僕は思えないんだけど…

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設定タグ:歌い手 , 短編集 , 浦島坂田船   
作品ジャンル:その他
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作者名:音音 | 作成日時:2018年10月21日 5時

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