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「あれ、A?どうしました?」
「ううん、何でもなーい!!ほら、早く行こー」
なんか忘れてる気がするけどいっか!!多分、大丈夫…でしょ…うん。
*
「んー、A〜♪もう一杯のもうや〜♪」
千羅くんが酔いに酔って、私の肩を借りながら歩いてる。こう言うのをなんだっけ、千鳥足って言うんだっけ。
とりあえず、私の家に運んどこう。千羅くんの家、分かんない…というか覚えてない。
「千羅くん、もっと飲んだら死んじゃうよ?」
「せんあはぁ、しにあせーん」
ダメだ会話にならない気がする。呂律が回ってない。うん、私の家に連れていくの確定だ。…良かった、ちょっとしか飲まなくて。
「あ、A。……心配したんだよ…?!」
家に近くなってきたころ、そらるとばったり。声はいつもとあまり変わらず、低く眠そうだが、顔がすごく心配していたことが分かった。
…………あ、そうだ。そらると約束したんだった…。
「ごめん…あ、千羅くんって言う会社の同僚と飲んでたん…あれ、そらる?」
そらるは千羅くんをジーッと見て、
「え、センラくん?」
「え?せんら?」
センラって確か…うらたんたちとかとグループを組んでる人だったよね?そらると同じ感じの…ん?同じ感じ?
「え、そらる。千羅くんと知り合い?」
「え、A。センラくんと知り合い?」
ハモッた。見事にハモッた。……ってことは、千羅くんは浦島坂田船…だっけ、のセンラくんっことにな、る!?
「マジか…千羅くん、めっちゃ歌うまいと思ったら、歌い手だったのか…」
「あー…じゃあうちで寝かせとくか」
家に入り、そらるに少々怒られてお風呂から出ると、千羅くんが起きていた。
「あ、千羅くん。おはよ」
「おはようございます…あと、迷惑かけてすいません…」
ワイシャツのまま、ペコリと深く頭を下げた。礼儀正しいな…。
「あ、センラくん起きたんだ。おはよ」
「…え?……そらるさぁぁぁぁんんん!?」
あ、そっか。そらると姉弟ってこと教えてなかったんだ
「あと、A。ちょっとこっち来て」
言われた通りに行くと、
「もう…心配させないでよ…」
耳元で消え入りそうな声で言われた。ごめんと伝えて、私は一つ思った。
弟がこんな過保護なことある?ある意味、私が妹みたいじゃん。
翌朝、センラくんはお礼を言って私の家から出ていきました。
過保護さん END
--∞--
いちにちが出来ました!!
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作者名:音音 | 作成日時:2018年10月21日 5時