君が好き LAST Sato_Shori

君が好き 15 ページ15

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「分からない」



勝利はぼそっとつぶやいた



私は何も言えなかった



「じゃあ、私の家ここだから…」



勝利に家まで送ってもらう


「うん、お大事にね」



久しぶりに2人きりで話した


だけど勝利は私の目を見ないし

淡々と時間が流れて


辛い。辛かった。





玄関のドアを閉めてその場に座り込む



今はこの頭痛でさえも愛おしくなる


また出会えた


そんな喜びを分かち合いたい






その日は大学も休んで

家でぼーっと過ごした





気がつけば夕方


ご飯作らなきゃ


そう思ってソファから起きる。




そのとき、インターホンが鳴った



「はーい」



ドアを開けると久しぶりのお兄ちゃん。



「よ！元気だった？ってなにその包帯」


私の頭を見て驚く


「ちょっとね」


あははと笑ってごまかす



「お兄ちゃん何か用？？」



「いや、久しぶりに顔見に行こーって思ってさ！」


そう言ってケーキの入った袋をひょいと持ち上げた


私の好きなお店のケーキ

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