1話 ページ2
呪いって、つまり呪いでしょう?
呪いを祓う呪術師のための学校、呪術高等専門学校。
少女は、初めて聞いたそれに顔をしかめて言う。
夜「そうだ。ここは呪いの、呪術の使い方を学ぶ場だ。公で呪いを祓ってしまったお前は、ここに入学するしか生きる道はない。」
夜蛾と名乗ったヤクザのような男が、人形を見ながらつぶやいた。
馬鹿みたい。
この私が、生にしがみつくとでも思っているのだろうか。
『私はこれ以上、生きにくい世の中で生活したくないんだ。』
きっと、すごく大変でしょう?
話を聞く限り、呪いっていうものは無限にわき続ける。
終わりのない戦いを強いられる人生っていうのは…
『どうなんです?先生。』
また新しく努力をしなければいけないじゃないか。
それに見合う対価は?高専に入るメリットはあるの?
薄汚い心を隠すように、誤魔化して笑った。
夜「少しだけでいい。きっと、生きる意味が見つかる。」
生きる意味。
それが対価だというなら、少しだけ。
少女は、満足したように微笑んだ。
『うん、いいよ。』
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作者名:Neko | 作成日時:2023年1月14日 21時