白布家の白布サン “3” 【HQ】

121 ページ37

Aside




ん……ここは、どこ？



分からない。




確かにさっきまではスーパーにいたはずなのに。




見る限りここはスーパーじゃない。




｢あ、目覚めた？｣



『っ……真城先輩…』



真城 ｢やめて。気安く名前呼ばないでよ｣



『どうして、貴方がここにいるんですか…？』



真城 ｢あら、聞いてないの？

私、埼玉の学校に進学したのよ。推薦で。

“オヒメサマ”からしたら、弱い所かもしれないけどね｣




真城先輩……


真城恵先輩。



恵って書いて、けい 先輩。



東京の中学にいた頃の先輩。



同じセッターだった人。




私が宮城に戻った原因に関係してる先輩。




こんな人、先輩なんて呼びたくないけどね



まあ多分、私にも非はあったんだろうし




でも残念ながら思い当たらない。





『私はもうバレーはしてませんよ。今更なんなんですか。』


真城 ｢じゃあ、なんで埼玉にいるのよ。


聞いたわよ、あんた今マネージャーやってるんですってね？｣



『まあ、一応。』



真城 ｢私からセッターの座奪って、宮城ではリベロで東北1？次はマネージャーだなんて、随分なものじゃない。｣



『セッターの座奪ったつもりなんてありませんよ。
先輩の実力が足らなかったんじゃないですか？』




どがっ


痛っ、、殴られた



この感覚久々だ。



痛いなあ


血の味がする


パワーゴリラじゃん。この先輩。




真城 ｢そんな風な口叩けるようになったのね。


でももうそんな口聞けなくしてあげる。｣




『そんなこと言ってられるのも、時間の問題です。』




きっと、きっと研磨が来てくれる



クロが助けてくれる。



大丈夫。



私のスマホさえ壊されていなければ



どこかに落としていなければ、GPSで見つけてくれる。



信じてるから、早く来てよ。

122→←120

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す