師範から離れたくない 【時透無一郎】

鬼殺の妨害 ページ10

｢冨岡さん。そこをどいてください。｣



｢っ……｣



『冨岡さん…』



｢そんなんだから皆に嫌われるんですよ。｣



え？？


それ関係ある！？！？


胡蝶さん辛辣だなぁ……


まあそれがいい所なのだけど。



うん。私は結構すき



｢俺は…嫌われてない｣



｢『えっ！？』｣



｢あぁ…それ。すみません。自覚していなかったのですね。申し訳ないです。｣



｢！？｣


『冨岡さん、それって隊律違反にあたるんじゃないですか？
柱である冨岡さんが、隊律違反…ましてや鬼殺の妨害なんて』



｢Aさんの言う通りです冨岡さん。｣




どうする？


このふたりが話している間に私が首を切る？


いやでも……



柱の冨岡さんに適うのか？


無理だろう。


いや割と確実に無理でしょ



どうすんのどうすんの。


これ見逃したら私まで隊律違反になっちゃうとかないよね。



｢Aさんはこの場から離れてください。
勘違いされてしまうかもしれない。上官命令です。｣



『わかりました…お先に失礼致します。』








｢冨岡さん。聞いてますか？冨岡さん。｣


｢…｣



｢何とか言ったらどうですか？そんなんだからみんなに嫌われるんですよ。｣



｢俺は嫌われてない…｣


｢さっきからそればっかり…これは最後通告です。
鬼殺の妨害ですからね。隊律違反に当たります。
説明してください。｣



｢あれは…2年前のこと｣


｢そんな所から長々と話されても困ります。嫌がらせでしょうか？
嫌われてると言ってしまったこと、根に持ってます？｣



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『ううーん…………どうしたものか。』


｢どうしたの？｣



『あ……師範…』



｢今日は柱合会議ヨ！2人で向かいなさい！｣



『え、咲私も？』




｢ソウダ！急ゲ！｣



｢とりあえず行くよ。｣



『は、はい！』




柱合会議になんで私が？？



私何かした？？



ええ、なんだろう。


強いて言うなら、この間の任務の時に、切りかかってきた隊士を切り刻んだことくらい。


嫌でもあれは致し方ないことでして。


だって



｢頼む！！俺たちを斬ってくれ！！これ以上仲間を殺したくないんだ！｣



って叫んでたから。

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