師範から離れたくない 【時透無一郎】

竈門炭治郎 ページ41

｢行くな！！待機命令！！｣



｢待機命令！柱が向かうまで待機ダ！｣



『鬼舞辻無惨……』



｢お前は存在してはいけない生き物だ。｣



｢A………



時透の刀だ。生前刀鍛冶の者から、Aも使えると聞いていた。


持っていてやってくれ。｣



『悲鳴嶼さん………ありがとうございます。』




生憎私は二刀流じゃないから、同時には使えないけど………


だけど、もし使う時が来たら


その時は私に力を貸してください。師範。




｢前に！！前に出ろ！！


柱を守る肉の壁になれぇぇぇぇ！！｣




『やめて！皆っ！！』




皆が………



私達柱を生かそうと



鬼舞辻とやりあえる人を増やそうと


死んでいく。


死ぬゆく人を見ることしかできないのか？？


炭治郎は鬼舞辻の血の攻撃を受けて危険な状態


このままじゃ、鬼になってしまう。


炭治郎が………鬼化してしまう。


私はもう助けられない


この状態の人間に、あの特効薬は効かない。




『私の家族を返せっ！！！この糞ゴミ屑野郎！！』





｢仇は取らせてもらうからなぁァァァ！！｣




｢村田ーー！！炭治郎が動けない！！安全な場所で治療をしてくれ！！頼む！｣



『冨岡さん』



｢どうした！｣



『水の剣士の刀が必要ですよね。



効力は落ちますが、この刀を使ってください。私の刀です。




私が水の剣士の刀を取ってきます。』



｢やめろ！そんな無茶をする必要はない！！


おい！！｣




『(見える。



あの人の臓器が。


血管が。



間合いに入れば殺される。



だけど大丈夫。


私ならやれる。


そうでしょ？父様。


私に力を貸してください。



父様の血が流れているのでしょう。私には。






神社を代々継いできた。


神聖な血が。)』






｢っ…………頼む。｣





『ぐっ………あっぶない。


殺られそうになっちゃった。』




｢無茶をするな。馬鹿が。



死んだら時透に怒られるぞ。｣



『そうですね……ありがとうございます。伊黒さん。』



｢(おかしい。


あんなに早く動けるはずがない。まだ13だぞ？いくら痣者でも……)｣



『｢霞の呼吸 漆ノ型 朧｣』




師範！？


師範の声……



｢大丈夫。君ならやれるよ。

誰の継子だと思ってるの？


ずっと待ってる。君との幸せな日々を思い描きながら。

僕の気持ちを君に託すよ。絶対勝てる。


信じてる。愛してるよ。頑張って。｣

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