芝蘭結契 ページ38
数日ぶりに帰還した父親と王騎軍は、足早にまた遠出をする準備を整えていた。愛馬に乗った父上は、武装したままで騎乗の状態からAへ語りかけた。
王騎 「A、少しお出掛けしますよ。
早く準備してきなさい。」
A「…えっ？！」
ーーーその「お出かけ」がとても過酷な旅になるには、あとになって分かるのだった。
✴
祖母から受け継いだ鎧は、とても重く、しかも全身重武装で着るだけでも、体力を大幅に損傷する。
A「……(もう少しだけ、待ってね)」
ずっと憧れて続けた父上の遠征に行ける。
それが現実になった今、地に足をつけて励むしか道はないのだ。
鎧を着ないかわり、動きやすさを重視した服を着る。女官には「はしたない！」と怒られるかもしれないが、これが一番自分にあっているのだ。
Aは、紫と白の色合いが美しい着物を身にまとった。肩と裾の丈はももまでと短く、白くて細い腕と、健康的で白い足がすらっとしているのが見える。その上から全身が隠れる、黒色のマントを羽織った。腰には、父からもらった白く美しい愛刀が光る。
歩くとマントからチラチラと見える、白い素脚に、兵士たちは目を奪われるのだった。
愛馬にまたがって、父上と騰さまの横に並ぶ。
A「……それで、どちらに向かうのですか？」
王騎 「趙の元三大天…廉頗将軍のところですよぉ…。ココココ…」
A「……元…三大天？！」
王騎 「…その前に、Aには寄り道をしてもらいます。…騰」
騰 「はっ。…A、こちらへ」
言われるまま馬を飛ば続け、目の前に広がってきた景色を見て、身体中がその熱気に飲み込まれた。
A 「…これが戦…！」
風に吹かれる髪を抑え、目下の戦場を見渡す。
皆必死に、生きる為に…国を大きくする為に…
国を守る為に…命をかけて男達が戦っていた。
その場所こそが、自分の定められた力が一番発揮できると、Aは本能で感じ取っていた。
✴
〜その頃〜
蒙恬 「ええーっ！Aいないの？」
女官 「…申し訳ありません。A様はしばらく外出すると…(かっこいい♡)」
蒙恬 「……だってさ、王賁。出直すしかないね」
女官 「……(あら、こっちもいい男♡)」
王賁 「……」無視して一人で帰ろうとする
蒙恬 「ちょっと、」
王賁 「お前に用はない」
二人が帰っていく姿を見て、女官達の中ではどっちがAの恋人か、しばらく会話に花が咲いた。
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とも(プロフ) - ついに信が出てきた！絡みが待ちきれません…！！楽しみです！ (2020年8月7日 21時) (
レス) id: 2ea7dae655 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - あさん» コメありがとうます。嬉しいです。一応原作沿いで行きたいので、まだまだ道のりが長いです…。笑 色んなお話計画しているので、よかったらお付き合いください。 (2020年8月5日 17時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - あさん» 私も蒙恬一番好きです。でも書いていると王賁も不思議と好きになってきます。色んなキャラと絡ませていきたいので、複数ENDになるかもです、お楽しみに。 (2020年8月5日 17時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - ののかさん» コメありがとうございます。更新みてくれて嬉しいです。お気づきかもしれませんが、更新後は誤字脱字も多いので、ちょこちょこ修正してます（笑）これからもお楽しみください。 (2020年8月5日 17時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 蒙恬と王賁が好きすぎる…！この小説の言葉使いが上手で感動してます！この回で蒙恬と結ばれたら、王賁と結ばれる小説も次書いていただけたら本当に幸せです！！頑張ってくださいずっと応援してます！投稿楽しみです！ (2020年8月5日 10時) (レス) id: 2ea7dae655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年8月2日 12時
