もっと、ちゃんと。

03. ページ3

こっそり買ってたバースデーケーキも、すばるのために選んだプレゼントも、すばるに見せようと思って買ったワンピースも全部。


全部、無駄になっちゃった。


カーテンが揺れて、すばるのにおいがした。


私の嫌いな、たばこのにおい。
私の大好きな、すばるのにおい。



私のたばこ嫌いを気遣って、いつもベランダでたばこ吸ってたよな。


ベランダを見るけど、すばるはいない。


「いるわけないじゃん。本当、ばかみたい。」


そう呟くと、一度は止まった涙が溢れて来て。


私、重かったかな。

やっぱりお荷物だったのかな。

邪魔だった？

考えても何も変わらないのに、考えるのをやめられない。




…あーあ、こんなだから嫌われちゃったのかな。

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