【QK】まるでバラ薔薇

ずるい大人 ページ33

須貝目線__

2人きりになった途端静まり返る世界。
まるでこの世に俺とAしかいないみたい

そんな沈黙を破ったのはAだった

『須貝さんは今何を思ってるんですか？』

意外な言葉だった。
なにを思っている、か。

「別になにも思ってないよ。伊沢が川上のことが好きなのは知っていたからね」

『そう、ですか…』

「じゃあAは？何を思ってるの？」

少し考える素振りを見せた

『悲しいような嬉しいような。そんな気持ちです』

「そっか」

意味が分からなかった。
なんでAが悲しむ必要があるのか

俺には理解できない

「とりあえず飲もっか」

さっきAが飲んでいたお酒よりアルコール度数が高いものを渡す

Aは“ありがとうございます"と言って受けとり勢いよく喉を潤していく




しばらくすると普段は酔わないAが酔ってきた

「ねぇ、Aは誰が好きなの？」

ちょっとした出来心で聞いた。
そうするとふにゃふにゃした笑顔で
“須貝さん！"と答える


似てる、なんか似てる。俺の好きな人(伊沢)に似ている。

そんな顔して俺の名前呼ぶなよ、


問題を聞く時の姿勢も、クイズ強いくせになんか抜けている所も、その笑顔も。
全部全部、俺の好きな伊沢拓司似ている

でも伊沢拓司は川上のもので、
俺の事を好きと言ってくれるのは伊沢A。


心の穴を埋めるためにAと付き合うのもアリだな





そんな事思ってしまう俺はクズですか…？

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ラッキーQuizKnock

山本さん

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