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映画が公開されてからは北斗と二人で多くの番宣を共にしていた。
VS嵐に呼んでいただき、松本さんにある質問をされた。
「Aは関西とも仲がよかったよな」
『そうですね。スタートが関西Jrだったので、かなり仲良くさせてもらっていると思います』
「重岡とか流星とかからなにか言われたりしたの？」
SnowManとしては初めての主演ということ、北斗との恋愛ものということで話題になっていたらしい。
一応主演をさせてもらうと言うことが決まり、情報解禁した時にしげや、崇裕に報告をしたときは、彼らも見に行ってくれると言うことを言ってもらっていた。
『よかったとほめてもらったりしました。望が珍しく見に行けないって騒いでいますね』
「あ、のんちゃんと仲良かったんだよね。」
『はい。ギャルの格好をする私が想像できないって騒いでるらしいですよ』
金髪に染めることはあっても、ギャルとは程遠い性格や言動をしていたのだから望の中ではギャップがすごいらしい。
しげたちにもまじか、と最初に言われていた。
少しだけトークをしてからゲームに集中する。
収録を終えてから、北斗と楽屋で少しだけお互いの好きなアーティストなどの情報交換を交わしていたら、しげが近くで収録をしていたらしくメッセージが届いた。
「……重岡君も見てくれたんだっけ？」
『うん。初日に時間作って見てくれたってメールくれたよ』
内容が恋愛ものだっていうこともあって彼にしたら珍しく全部をほめてくれることはなかったけど、その分自分に足りないものを教えてくれた。
「Aは迷いがないね。重岡君のことは特別に思ってるんじゃないの」
『……特別、ね……』
本当に彼と仲良くなってから、よく人のことを見ているとわかる。
北斗の探るような目に私は苦笑いを浮かべる。
『……特別程度だったら、どれほど楽だったんだろうね』
「……！」
小さく呟いた言葉はノックの音に掻き消されそうになっていた。
聞こえていたらしい北斗は驚いたように私を見ていた。
しーっと口元に人差し指を置いて私は楽屋の扉を開けた。
「よっ。お疲れ様、A、北斗」
「っす……」『お疲れ様、しげ』
この後の仕事がお互いないことは知っていた。
私は意気消沈してしまった北斗に申し訳なく思った。
しげは首を傾げていたが私は自分の鞄とコートを持って小さく笑った。
『またね、北斗。仕事楽しかった』
「…悪い女っすね…。」
お互い笑っていた。
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作者名：重岡優月 | 作成日時：2022年8月4日 18時
