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Storesにはそんな悩みや苦悩があっても前に進むという強い意志を乗せたつもりで、それは振り付けにも反映されたと思う。
倒れた日から遅れて振りを覚えたが、10人そろったら本当にいい作品になると確信を持てた。
「デビュー初の作詞作曲でみんなきっとAのすごさわかってくれるよ」
『……私だけだったら作れなかったよ。
佐久間がブラクロの話たくさんしてくれて、翔太に背中を押してもらったから作れた。
SnowManの作品にできたんだ』
SnowManに歌ってほしい、踊ってほしいというただ真っすぐな気持ちを思い出させてくれたのはメンバーだった。
倒れてから、しげに迷惑をかけて、でも……久しぶりに会えたのはうれしくて…。
少しだけわがままだけど、曲を作ってもいいのかなんて弱音を吐けた。
しげは、私のつくる音楽を楽しみにしてくれていると言ってくれた。
それだけで頑張れる理由ができた。
「サードシングルも依頼来てるんでしょ?」
『…うん。もう、大体は作れたから、後は私の色を足してくかな』
「そっか!俺も楽しみにしてるからね」
任せて、なんて昔だったらきっと言えなかった。
きっと、楽しみにしてくれてるって言葉も素直に受け止められるような人間じゃなかった。
けれど、佐久間はいいものは良い、悪いものは悪いとはっきり言ってくれてたから、この言葉もプレッシャーになんて感じなくなった。
『佐久間が……ううん。全員が輝く曲を作ってみせるよ』
これがSnowMan、雪村Aの道しるべになったんだ。
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作者名:重岡優月 | 作成日時:2022年8月4日 18時