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付き合いはじめて2年
私と悟は籍を入れ夫婦という間柄になった


恐らく悟の予想通りであろう、私達が結婚することで渋々ではあるが姉は実家に意中の相手との入籍が認められ、先日無事に結婚した


勿論、私と悟も式に呼ばれ姉の晴れ姿を見送った

その際不意に見せた悟の表情はとてもくるしそうで、でもなんだか誇らしそうで…




ああ、やっぱりそうなんだな




予想が確信に変わった瞬間だった





そこで漸く目が覚めた








「いってらっしゃい、気を付けてね」


悟のトレードマークである目隠しを私ながら玄関で見送る


「行ってくる、もしかしたら今日は早く帰れるかも」

「本当?ご飯何が良い?」


幼少時の環境からか表情の乏しい私
しかし、早く帰れると聞いて嬉しさが隠せなかった私は身を乗りだし聞いた

それを見た悟くんはまだ目隠しをしてないビー玉みたいな綺麗な瞳を細めてポンポンと私の頭を撫でる


「じゃあ、寒いから鍋が良いねー」

「…うんっ、待ってる!」


ポポポ、と赤く染まる頬を隠すように前髪を触る

きっとこんなの悟にはお見通しだけど…


いつものように、チュ、と私の唇に口付けした後じゃあねと言って玄関を開けた



パタン



扉の閉まる音がして一番に溜め息が溢れる

一緒に過ごす度、彼のことをどんどん好きになっていく

これ以上はダメだとも思うが気持ちが止まってくれないのだ



もしかしたら悟も私のことを好きになってくれたのでは

優しくキスされる度に思う




でも月に一度ほど、義務の様に私を抱く悟の目はやはり別の誰かを写していて勘違いも出来きない




悟の努力の甲斐あって姉は無事に結婚した

では次はきっと私の番だ


彼を解放してあげないといけない




ゆっくりと歩を進め、ボックスの前で足を止め小分けされた取っ手のひとつを引いた


そこにあるのは悟の部分だけが記入された離婚届



『まあお守りとして持っててよ!僕のことが嫌になったら遠慮せず言って』



結婚して間を空けず渡されたそれ

もしかしたら彼の一縷の望みなのかもしれない


私がこれを出すことで彼は解放される





「もうちょっと…もうちょっとだけ…」


このままで


もう少しと言いながらズルズルと姉が結婚した後も彼を解放してあげられずにいる



なんて狡いんだろう

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ksbgtenmushi(プロフ) - すごく好きな作品でいつも続き楽しみにしてます!!是非続編のパスワード教えていただきたいです(o^^o) (2021年5月1日 1時) (レス) id: e9d7731bcb (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!続編のパスワードを教えて頂きたいです。 (2021年4月27日 22時) (レス) id: 1f3621aec0 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - いつも楽しみにしています。続編のパスワードが解けるその日を心待ちにしてます(*^^*)応援してます! (2021年4月26日 22時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
noenatsu(プロフ) - 続きがきになります!パスワードを教えて頂きたいです! (2021年4月26日 22時) (レス) id: a7d2cd1144 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続編も楽しみにしていました! パスワードを教えていただけないでしょうか? (2021年4月26日 20時) (レス) id: 947d5e398f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かのん | 作成日時:2021年2月26日 0時

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