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あれから伊地知を脅してギリ交通ルールを破りながら高専へ向かった

到着して一番に向かったのは学長室

自分から漏れ出る呪力に構うことなく足早に廊下を突き進む僕を、生徒は勿論報告などで偶々居合わせた術師達も二度見し道を開ける


バンッ!!


堪えきれず学長室の扉が壊れんばかりに力任せに開く
バキッと何かが破損する音もしたが今は耳に入らない

目的の人物は予想通り定位置に鎮座し人形を作っていたが、扉が開くことでゆっくりと柄の悪い顔を上げた

まるで僕がこうして訪ねる事を知っていたような落ち着きに更に苛立ちが込み上げる



「どういうことですかね、夜蛾学長」


低く怒気を孕んだ声にもさも当然のような顔を崩さず僕を見返してくる学長


「聞いたか」

「…それが花子の術師復帰だとしたらさっき聞きましたね。どうして僕に何も言わなかったんです」

「既に離婚したと聞いたからな。お前に言う必要はないと判断した」

「……どうして許可したんです。あいつは術師として未熟だ」


直ぐに死ぬのが関の山でしょ、と続けた僕に学長は僅かに顔を俯かせ顎を擦りながら考え込む様子を見せる

が、直ぐに僕に顔を向けた


「……アイツの望みだ。その為に高専へ入り、今もまた術師であろうとしている」

「…花子は何故呪術師に?」

「それは俺の口から言うことではない。直接聞けばいい」


ピキ、と僕の額に青筋が浮かぶ


本人に聞けたらとっくに聞いてるんだよ


これ以上の話しは引き出せそうにないと判断した僕は去り際の挨拶もそこそこに学長室を後にした


勿論、扉を閉める時にバンッ!!という八つ当たりは忘れない








「硝子!!」


「……」


大声で呼びながら医務室のドアを開けると、デスクに向き合っていた硝子が面倒臭そうに顔を上げた
もう煩わしさを隠すこともしない



「花子が高専に入った理由知ってる?」

「はあ?」


怪訝な顔をする硝子に事の顛末を説明する



「…花子が術師として?」

「ああ。学長は高専に入った理由と同じだって言ってたんだけどさ、硝子なんか知らない?」


もう一度尋ねるが、硝子は考える間もなく首を横に振った


「あのね、アタシは高専の時ですら花子と話したのなんか数えるほどだよ?あんたが知ってる以上の事はアタシも知らない……瑞季さんなら知ってるんじゃない?」

「瑞季は知らないよ」


言いきる僕に硝子は首を傾げる

知らない、と言い切れることが不思議なんだろう

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ksbgtenmushi(プロフ) - すごく好きな作品でいつも続き楽しみにしてます!!是非続編のパスワード教えていただきたいです(o^^o) (2021年5月1日 1時) (レス) id: e9d7731bcb (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!続編のパスワードを教えて頂きたいです。 (2021年4月27日 22時) (レス) id: 1f3621aec0 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - いつも楽しみにしています。続編のパスワードが解けるその日を心待ちにしてます(*^^*)応援してます! (2021年4月26日 22時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
noenatsu(プロフ) - 続きがきになります!パスワードを教えて頂きたいです! (2021年4月26日 22時) (レス) id: a7d2cd1144 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続編も楽しみにしていました! パスワードを教えていただけないでしょうか? (2021年4月26日 20時) (レス) id: 947d5e398f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かのん | 作成日時:2021年2月26日 0時

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