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「なーんて」
「は?」
組んでいた手をぱっと離しにこっと笑うと、音柱様が気の抜けた声を出す
面白い顔!
「想いを伝えようと思った切っ掛けはあります。でも好きになった切っ掛けはよく分かりません」
すっと目を閉じて映るのはあの眩しい笑顔
それだけでじーんと胸が熱くなる
「気付いたら、あー好きだなぁって。あったかい髪も、目も、声も。あのいっぱい抱えすぎてる手も」
目を開けると、何だかんだ真剣に聞いてくれてる音柱様と目が合う
「少しでも分けて欲しかったんです。バカみたいに実直で自分のことを顧みないから…いつかその時が来たら後悔もなく笑って死んじゃいそうで」
そんなの許せない
だから
「まあ、要は未練になりたかったんですよね。究極それが私じゃなくても構いません、そりゃ私だったら天にも上る気持ちですけどね!彼に添い遂げたいと思う大切な人が出来たら潔く身を引く覚悟はできてます」
にぱっと笑って見せるが音柱様は少しも笑ってはくれない
大好きな人が戦いの最中に笑いながら逝ってしまうなんて、私には到底受け入れることが出来ない
それが大義だったとしても
それが宿命だったとしても
抗い抜くと決めている
「彼が白髪のお爺さんになって、最期な良い人生だったって言ってくれるように。私は何がなんでも我武者羅に願って、炎柱様の目の前に現れる鬼をバッサバッサと薙ぎ倒し!!」
立ち上がり剣を振るう真似をする
そしてゆっくりと人差し指を自分の唇に当てる
「でも、これは私のわがままだから、
秘密ですよ」
にこりと笑うと、ガシッ!と頭を大きな手で掴まれる
あいたっ!痛い!!
ミシミシいってる!
むしろさっきの鉄拳より痛いから!
「ぉぉぉお音柱様!死んじゃう、あんなこと言ったばっかりなのに死んじゃう!!え、圧死?!」
ぐぉぁああ!、と堪えていると、はぁぁぁ、と蛇柱様もびっくりな長い溜め息をつかれた
私の頭を掴んでいる反対の手で顔を覆っていて表情は分からない
「お前なあ…」
指の間から見えた瞳は剣呑に細められていた
え、怒られてるの?
ごめんなさいごめんなさい
下っ端隊士が柱守るなんて妄言吐いたから?!
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chiaki0708(プロフ) - 私も煉獄さんと結婚したい!!!そしてこのお話は2回目でもとってもやっぱり面白い!!なんなら新たな発見できて面白すぎる!何度読んでも素晴らしい作品!!!数ある煉獄さんの夢小説で1番好きです!!! (2021年12月5日 14時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 愛弓さん» したい! (2021年11月6日 12時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
愛弓 - 杏寿朗さんと結婚したい (2021年11月6日 9時) (レス) @page2 id: cf70200c76 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - カレンさん» 初めまして!読んで下さってありがとうございます(*´∀`)♪パスワード解除したので宜しければどうぞ! (2021年2月13日 8時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - えこさん» はじめまして!コメントありがとうございます(´▽`)楽しんで抱けてとても嬉しいです!!まだ中身なかったのでパスワードしてましたが2話作ったので解除しました!宜しければ読んでやって下さい(´▽`) (2021年2月13日 8時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かのん | 作成日時:2020年11月25日 23時