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『胡蝶!花子が来てはいないか!?』
『あら、来ていますよ』
『なんと!失礼しても良いだろうか!!』
『お断りします!ふふ』
『胡蝶?!!』
毎度の煉獄さんとのすったもんだを思い出し口元に笑みが浮かぶ
花子自身は「嫌われた〜、もう会わせる顔がない〜っ」と地団駄を踏んでいたが、煉獄さんの顔を見てどうやらそうではないことを知った
今迄は煉獄さんが花子と距離を取っていたが、どうやら今回全力で距離を取っているのは花子の様子
そこまで長期ではない任務でどうしたらこんなに形勢逆転するのか気になる所ではあるが、花子の恋する乙女ならではの被害妄想混じりの説明では全く事の仔細が理解できない
しかし、宇髄さんの話しを聞くにこれは花子にとって良い方向に事が進んでいるらしい
「でもまぁ…正直今迄あしらっておきながら今更…と毒付いてしまいたくはなりますね。だから、煉獄さんには少し意地悪をしてしまっています」
「おいおい」
「それでもやはり花子には幸せになって貰いたいですからね…そろそろ赦して差し上げようと思っていますよ。宇髄さんも同じでしょう?」
「…そうだな」
そう言う宇髄さんはまるで世話の掛かる妹を見るような優しげな表情で園庭の花子を見遣った
恐らく自分も同じ様な表情をしていることは容易に想像できる
「胡蝶!失礼する!!」
「「!」」
噂をすればなんとやら
園庭を見遣る私と宇髄さんの背後から突然溌剌とした大声が耳をつく
視界に入る花子も大声でこちらに気が付いたのか顔を真っ青にしている
もう既に後退り気味である
どうやら禰豆子さんとの鬼ごとに夢中で煉獄さんが接近する気配を察知できなかった様子
…洒落にならない遊びしているからですよ
煉獄さんは煉獄さんで毎回立ち入りを拒否されるため、今回は強行手段に出た様だ
「花子!動くな!!」
花子が身を翻す寸前、煉獄さんの怒号が響きあまりの大声に私と宇髄さんは耳を塞いだ
身に付いた習慣か花子はピタリと身体を静止させ、付けた反動を堪え切れなかったのかぐらりと大きく傾いた
瞬間、私と宇髄さんに突風が襲う
「あーあ、派手にもうちっと拗れるかと思ったんだけどな…残念だぜ!」
「ふふ…、ですね」
風も収まり目を開ければ高速で移動した煉獄さんが花子の身体を抱き止めている所だった
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chiaki0708(プロフ) - 私も煉獄さんと結婚したい!!!そしてこのお話は2回目でもとってもやっぱり面白い!!なんなら新たな発見できて面白すぎる!何度読んでも素晴らしい作品!!!数ある煉獄さんの夢小説で1番好きです!!! (2021年12月5日 14時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 愛弓さん» したい! (2021年11月6日 12時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
愛弓 - 杏寿朗さんと結婚したい (2021年11月6日 9時) (レス) @page2 id: cf70200c76 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - カレンさん» 初めまして!読んで下さってありがとうございます(*´∀`)♪パスワード解除したので宜しければどうぞ! (2021年2月13日 8時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - えこさん» はじめまして!コメントありがとうございます(´▽`)楽しんで抱けてとても嬉しいです!!まだ中身なかったのでパスワードしてましたが2話作ったので解除しました!宜しければ読んでやって下さい(´▽`) (2021年2月13日 8時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かのん | 作成日時:2020年11月25日 23時