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「あの…炎柱様?」
村での出来事の後、私と炎柱様は一番近隣にあった藤の家に身を寄せていた
私の頭の出血跡を見た家の人が慌てて治療道具を用意してくれ、いま与えて貰った一室で炎柱様ご直々に処置してくれている
自分ですると口を開こうとしたが有無を言わさない鋭い眼光に頷くより他なかった
そして無言
黙々と手を動かしてらっしゃる
もう!もう!!
なんかここ数日こればっか!!
ウキーッと頭の中の野人が騒ぎ立てるのを意地で抑え込む
今にも飛び出してきそうだわ
「君は…」
「はい」
「…どうして鬼殺隊に入ったんだ」
「は、いぃ??」
突拍子もない問いに思わずすっとんきょうな声がでた
炎柱様を見遣るが、どうやら思い付きでも冗談でもなさそうな真剣な表情をしている
はうぁ!!
す、素敵…っ
真剣な表情が素敵すぎるぅぅう!
はっ
い、いけない!!
恋仲がいる相手になんてことを!
ばかちんがぁ!
自分の興奮を自分で叱咤する
「え、えと、鬼殺隊に入った理由ですね、はい」
こほん、と咳払いし自身の邪心を振り払う
ぺぺぺっ
「いやぁ、お恥ずかしながら大した理由はないんですよねえ」
「……ん?」
笑顔でくわっとした表情の炎柱様
か、可愛い!!
はっ
いけない!
同じ鉄を踏みまくってる!
なんて罪な男!!
そして学習能力のないわたし!!
「あははー、すみません」
強い信念を持って人を救済する彼
何も持たない自分は幻滅されてしまうかもしれないな、なんて思った
「私家族がいたことないんですよね。まぁ、そんなのめずらしいことでも何でもないんですけど。
物心が着いたころに、運良く商売をしてた夫婦に拾われて、食事と宿の代わりお手伝いをさせて貰っていました」
厳密に言うと召し使いに近いが
それでも子供一人、餓死の心配もない過ごすことができて恵まれていたんだと思う
それでもどこか寂しくて
「色々あって、偶々出会った人が育手だったので、そのまま教えを乞うことになったんですよねー。」
今まで育ててやった恩をーっ、の一悶着はあったが今ではいい思い出だ
「ここまで続いているのは何だかんだ運が良かったのと…それなりに怖い思いもしましたが、この場所がとても温かくて居ついちゃった感じですかねえ」
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chiaki0708(プロフ) - 私も煉獄さんと結婚したい!!!そしてこのお話は2回目でもとってもやっぱり面白い!!なんなら新たな発見できて面白すぎる!何度読んでも素晴らしい作品!!!数ある煉獄さんの夢小説で1番好きです!!! (2021年12月5日 14時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 愛弓さん» したい! (2021年11月6日 12時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
愛弓 - 杏寿朗さんと結婚したい (2021年11月6日 9時) (レス) @page2 id: cf70200c76 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - カレンさん» 初めまして!読んで下さってありがとうございます(*´∀`)♪パスワード解除したので宜しければどうぞ! (2021年2月13日 8時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - えこさん» はじめまして!コメントありがとうございます(´▽`)楽しんで抱けてとても嬉しいです!!まだ中身なかったのでパスワードしてましたが2話作ったので解除しました!宜しければ読んでやって下さい(´▽`) (2021年2月13日 8時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かのん | 作成日時:2020年11月25日 23時