【募集企画】影使い。

000-2 ある人の日記 ページ3

△月○日
今日、学校に行くと、『あいつ』の席が無くなっていた。
友達に聞いても、先生に聞いても、みんな口を揃えて「そんなやつ、このクラスに居ない。」と言う。
こんな事が起きたのは、今回で3回目だ。昨日は確かに居た。


▽月☆日
何故自分だけ、この事を覚えているのだろう。
それが不思議で堪らなかった。
やはり、行方不明と、神社の「噂」は関係あるらしい。最近は、挑戦する人も減ってきたけど。
もしかしたら、自分みたいに消えた人の事を知っている人も居るかもしれない。


□月◇日
やっぱり、異能力らしい。
消えた人の事を覚えていられるのは。
私は、この記憶を持って、異世界に行く事にした。
「異世界」じゃあ言いにくいな。
「影世界」とでも名付けておこう。
この日記は、中学校の図書倉庫の奥の棚の二番目の引き出しにしまっておこう。
いつか、私と同じ能力を持つ人が読んで、助けに来てくれる事を祈って・・・。
　 ×× ××

(名前が書いてあるようだが、滲んでいて読めなくなっている。)

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