お兄ちゃんと質問 ページ44
｢キミ、経験者でしょ｣
｢え”……。｣
不意に隣から聞こえた言葉
自己紹介では【ルールがわかる】としか言わなかったのに
バレていることに驚いて変な声が出た
｢な、なんでですか？｣
何かミスでも冒しただろうか
経験者だとバレるような言動をしてしまったとか？
佐倉さんと別れてからの行動を思い出すけど
焦りで上手く思い出せない
倉庫から出て1番に部員の名前が書かれた名簿を貰って
ノートに写して サーブ スパイク ブロック の欄を書いて
部員たちがタイマーの音が鳴るまで永遠と練習してるのを
ただ丁寧に記録にまとめる
いや、うん
ただ普通にマネージャーの仕事してただけだ
なのにトイレから帰ってきたゲスブロこと天童さんは
得点板に手をかけながら私に言った
｢だって、まとめ方が経験者って感じ｣
｢今までのマネさんが残したノートを真似してるだけですよ｣
｢フーン？でも工が言ってたよ？元セッターだったって｣
｢え、あ、……知ってたんですね｣
｢んフフ〜バッチリ知ってたヨ｣
かまをかけられ少しイラついたものの
へらへらした顔の裏腹に真剣な表情があって
どうして女バレに入らないの？とでも
言いたげなことに気付いた
きちんと説明しておいた方が、のちのち楽なのかな
｢やってたことはありますけど、兄と違って私は下手なので今はもうやってません｣
｢あらそう。器用そうなのにねぇ｣
｢それは…どうも｣
｢あっ、ウチのマネと話した？｣
｢話した…と言えば話しましたよ｣
｢どうだった？｣
｢え？｣
｢話してみて。｣
｢どう…って、別になんとも思いません｣
｢ほんとに？｣
｢…………｣
私はこの時、本能で察した
＿＿あぁ、この人には何もかもお見通しなんだ
｢ウチのマネージャー、“役立たず”とか思ったりした？｣
思ってません
とは、嘘でも言えなかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 316人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いもけんぴ(プロフ) - だいすき…最高っ…更新などとても大変だと思いますが主様のペースで無理のない範囲で頑張ってください！応援してます✊‼️ (12月3日 23時) (
レス) @page45 id: d551381a46 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ(プロフ) - 最高です！ (11月28日 17時) (レス) @page43 id: 2eed20377d (このIDを非表示/違反報告)
比羅(プロフ) - 面白いです。 頑張ってください (11月18日 20時) (レス) @page36 id: 68ad18c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ(プロフ) - わかりました！たのしみにしてます！！！ (11月12日 12時) (レス) id: 2eed20377d (このIDを非表示/違反報告)
momokano627(プロフ) - リンゴさん» コメントありがとうございます！私情で申し訳ありませんが、最近色々と忙しく時間のある時にちょっとずつ書いているので、頻度は未定です。ちょっとだけの時もあれば、一気に何話も更新することがあるので、気長に待って貰えると嬉しいです！ (11月11日 20時) (レス) id: 2de2232d88 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ますもも | 作成日時：2023年10月29日 3時
