お兄ちゃんと妹 2 【白布賢二郎】

お兄ちゃんと放課後 ページ39

　
　
　
　
あの後はかなり大変だった




賢二郎たちは監督さん？たちに早く来いって怒られて




私はお昼を食べ損ねて




賢二郎の妹だと知った五色君がしつこく色々聞いてきて




散々なお昼休憩だった




お昼だけじゃ飽き足らず




五色君とは同じクラスだからか




授業の合間の休憩すら話しかけられた




妹さんだったんだねー！とか




マネージャーやって欲しい！とか




バレーどのくらいやってたの？とか




それはもうしつこくて




途中から適当にウンウンわかったと促すようになった




けどそれももうすぐ終わる




意外と長い担任の話を聞き流していれば




あとはもう帰るだけだ




五色君が放課後に体育館に行こうとか




よろしくないこと言ってた気がするけど




誰が行くかあんな場所




賢二郎がいるうえ目的がバレーボール？




冗談じゃない




話し方的にそろそろ終わりだと察した私は




机の横にかけていたスクールバッグを軽く握る




じゃあ気をつけて帰れよ的なことを言われた瞬間に




速攻で教室を出るためだ




ひとつの難関は、五色くんの方がドアに近いところだけど




まぁスルーすればなんとかなる




チャイムが鳴り響いた瞬間に席を立ち




一目散にドアへと向かう






｢白布さん！！！！部活行こ！！！！｣




｢行きませんっ！！｣




｢さぁさぁ早く！！！｣




｢あっ、ちょ！腕引っ張らないで！！ちょっと！どこ行くの！！下駄箱そっちじゃない！！！｣




｢とりあえず今日は制服でいいからさ！見学見学！！！監督の許可も貰ったから！！｣




｢そんな心配はしてないっ！！帰るから離して！！ちょ、離せ〜！！！｣







私の速攻で帰る作戦は失敗に終わり




腕を強く掴まれたかと思えば




ズルズルと引きずられながら体育館へと連れていかれた




最悪の放課後の始まりだ
　
　
　
　
　

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