お兄ちゃんと妹 2 【白布賢二郎】

お兄ちゃんとおかわり ページ29

　
　
　
　
「ねーちゃんおかわり！」




「おれもう一個食べたい！」




「え、まだ食べるの？」






思いのほかロールキャベツは人気で




残念ながらあとはお母さんたちの分しか残っていない




もうないなんて言葉がこの双子に通用しないことは




それはむかしむかしからわかっているので




自分のを半分に切って2人の皿に移す






「おねーちゃんのあげるから我慢して」




「「ありがとねーちゃん！！」」




「……おい、甘やかすな」




「後でごねられる方が面倒だもん」






結局のところ1人3つあったはずのロールキャベツは




私だけ2つしか食べられなかった




まぁそんなにお腹すいてないし別に構わないけど




ポテトサラダも白米も全部食べ終わったので




みんな分の食器を下げてキッチンを片付けようと思ったら




手元から皿を奪われた






「え、ちょ、なに」




「もう少し食べろ」




「は？なんで」




「……いいから食べろ」




「あ、ちょっと…！」






奪った皿の上に




賢二郎の半分のロールキャベツが




ちょこんと座ってて




食べろという念が凄いので渋々ではあるけれど




大人しく席に着いた
　
　
　
　
　

お兄ちゃんと譲る理由→←お兄ちゃんとご飯かお風呂

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す