第6話_______… ページ8
「やっぱり人が怯える顔が好きなの?気持っち悪い性格だね。モテないでしょアンタ。」
私が吐き出した言葉に、予想外だったのか、ひどく驚いたようだ。
するとしばらくしてキヨは、ゆっくり庭の隅っこの方に歩き、下を向いて体育座りをした。
…なんだ?どうした?
何をしているのかと思って、キヨの傍に近付くと、
ひどく落ち込んだ暗い表情で、手で砂をイジりながらブツブツ独り言を言っている。
「あー…そうだよ…モテねぇよ……てか俺気持ち悪いって何回言われたんだろ…
だって人が怖がる顔だぜ…?ゾクゾクするじゃん…もっとその顔を見たいって思うのが普通だろ…
なんか人が嫌がることしたいじゃん…楽しいじゃん……なんでみんな気持ち悪いって言うんだよ…
どうせ俺なんて……」
おい待て。
…コイツ、くそ面倒くせぇな。なんだ?いきなり落ち込んでネガティブになった。
周りにジメジメきのこが生えてる。
あんなに毎日狂ったみたいに高い声で笑ってんのに、
今は暗いし声低いし顔死んでるし。
敵ながら、ちょっと可哀想に見えて来た。
…ヤンデレなの?相手の怖がる顔が見たいなんて。S?
もしかして、喧嘩や殺しは強いくせに、言葉の暴力に弱い系なの?
実は根暗なの?
この根暗が、今までずっと気持ち悪いとか言われてきたのかと思うと、ちょっと同情してきた。
「い、いや、元気出せよ!顔だけならモテそうだよ!!アイドルみたい!!格好いい!!」
「……………」
何を言っているんだ私は。仮にもこの世で2番目に大嫌いな奴に向かって。
でも、こんな落ち込んで、死んだ顔で私を見つめる人を放っておくと面倒くさい。
「わ、私はキヨみたいな人、嫌いじゃないよ!顔も格好いいし笑った顔最高!!」
※嘘です。
ポンポンッと無理矢理 笑顔で肩を叩くと、パァァと一気に表情が明るくなった。
すると勢い良く立ち上がった。おお、キヨ、めちゃくちゃ背高いから、見下されてる気分。不快だ。
「マジでっ…!?」
「お、う、うん。マジマジ。キヨさんかっけー。」
奴のあまりの勢いにドン引きしてしまい、セリフが棒読みになっちゃった。テヘッ(棒)
「おまっ…いい奴だな………!」
泣くな。コイツ、人生で一番 面倒くさい奴だ。
狂ったり落ち込んだり、訳わからん。
とにかく、キヨには暴言が効くと分かり「きもい。離せセクハラ」と言うと
また根暗モードに入った。
その隙に、私はお城を出た。
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すずみね - 更新がなくなってから影葉さんをずっと忘れられなくてまた来ちゃった...！また影葉さんの作品が見たいです！影葉さんがお元気でいられていることを願います。 (2020年4月21日 18時) (
レス) id: ca293ea056 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - これ、前に読んでからすっごい読みたくなってて、でも作品の名前忘れて見れなかったから見れて嬉しい… (2018年4月8日 7時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 逆に作者の窓になるまで「こーすけ」が「ヒラ」って気づかなかった( 。∀ ﾟ) (2018年4月6日 23時) (レス) id: b44d4e70a8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月桜奈(プロフ) - 普通にこのぱーかーのこヒラじゃない？と気づいた笑 (2018年4月3日 0時) (レス) id: a7c0f853f1 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - 兎の時でヒラだって気付いたw (2018年2月3日 3時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影葉
| 作成日時：2015年10月23日 18時
