第17話_______… ページ19
「こんなのの彼女ですか。嫌ですね。ただの猿じゃないですか。」
「ああ!?!?誰が猿だ!!俺は大臣だ!!ひざまずけ庶民!!」
「はいはい。国民表も知らない大臣様ね。」
呆れ気味に、大声で怒るキヨと喧嘩する私。
すると、フジさんが、プッと吹き出した。驚いて彼を見ると、ネジが外れたように声を出して笑った。
「あははは!!喧嘩するほど仲が良いって言うもんね!くっ…猿って………ヤッバ、緑川さんおもしろ!」
涙目になって、執事とはかけ離れた言葉づかいになるフジさん。
元は、この人もただの村人だったのだろうから、こんな言葉づかいになるのもおかしくないか。
キヨも、驚いたように、笑いっぱなしのフジさんを見る。
「…フジ、久しぶりに笑ったな。」
「だ、だって……くくっ……」
…フジさん……
気付くと、彼の、女より綺麗な右手を握ってしまっていた。
笑うのをやめて、えっ、と肩を揺らすフジさん。
「フジさん…さっきの怖い顔より、今の笑った顔の方が絶対いいですよ。」
視線を反らさず、言った。
すると、みるみる顔を赤くしていくフジさん。
「えっ!?あ、そ、その……………」
いろんな所を見ながらキョロキョロする。照れ隠しですかね?
すると、キヨがニヤニヤしながら話しかけてきた。
「本当、お前マジメすぎなんだよ。もっと笑え!肩の力を抜け!あんな毎日怖ぇ顔してねぇで!
素の、昔のお前に戻れ!!」
口を大きく開いて笑い、バシバシとフジさんの肩を叩くキヨ。
すると、フジさんは、驚いたように目を見開いた。
しばらくして、「そっか…そうだね。」と、大人っぽく、でも何処かあどけない笑顔で笑ってくれた。
や、やっぱり笑顔が美しい…!格好いい…!
このお城で、やっと大人っぽい人を見つけれて良かった。子供だらけだもん。このお城。
キヨの保護者みたいな人なんだろう。キヨが何か悪さをすれば、ダメでしょ、と叱る。
…お母さんぽいぞ。
「…はっ!フジさん!キヨから聞いたんですけど、とっても頭が良くて仕事が速くて、
このお城をたった一人で、しかも二年で造り上げてしまったんですよね!?あと侵入者は二秒で殺すって…」
「う、うん。そうだね。頭が良いのかは分からないけど…
お城は、元々、美術とか設計とか好きだからね。すぐ造り終わっちゃった。」
「てか、お前は余計なことまで教えすぎだ。」と、彼はキヨの頭をチョップした。
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すずみね - 更新がなくなってから影葉さんをずっと忘れられなくてまた来ちゃった...！また影葉さんの作品が見たいです！影葉さんがお元気でいられていることを願います。 (2020年4月21日 18時) (
レス) id: ca293ea056 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - これ、前に読んでからすっごい読みたくなってて、でも作品の名前忘れて見れなかったから見れて嬉しい… (2018年4月8日 7時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 逆に作者の窓になるまで「こーすけ」が「ヒラ」って気づかなかった( 。∀ ﾟ) (2018年4月6日 23時) (レス) id: b44d4e70a8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月桜奈(プロフ) - 普通にこのぱーかーのこヒラじゃない？と気づいた笑 (2018年4月3日 0時) (レス) id: a7c0f853f1 (このIDを非表示/違反報告)
夜猫 - 兎の時でヒラだって気付いたw (2018年2月3日 3時) (レス) id: c27b932811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影葉
| 作成日時：2015年10月23日 18時
