111.迫り来る推し ページ11
「歩いてたら見かけた」
んん〜？？私違う道で来たはずだし、影山くんの方が先に教室向かったはずだから私の後ろから現れることはないと思うんだけどなぁ〜？！なんでぇ〜？！？！？！
『ウッ、ウンソッカ』
とりあえず推しが近くに来た瞬間コミュ力が底辺になる私は、平然と隣に来た影山くんからとれるだけ距離をとる。傍から見たらめっちゃ仲悪い人達だと思う。違うの、違うんだ影山くん。
私が廊下の窓に面している方に体をぴったりとくっつけてのろのろと歩いていると、影山くんはこちらを見て首を1度かしげてから、再びぐんぐん牛乳を差し出してきた。
『へっ』
「もたれ掛かりながら歩かなきゃいけないくらい喉乾いてんだろ。水分補給は大事だぞ」
もしかして、心配してくれている？！？！
すごい嬉しい！！嬉しいんだけど今私逃げ場がないんだ！！ちょっと退いてくれると助かるな！？！？あのね！？！？顔がいい君の顔面が目の前にあってね、この場で本当に倒れてしまいそうなの！
『かっ、影山くんは気にしないの？！その、その…かっ…』
そう、推しから逃げ場がないことも問題だが、何よりの問題は推しが飲んでいたぐんぐん牛乳を飲む、ということはかっかっかっかっ………間接、ちゅー、になることだ。それはいくらなんでもやばい。推しと同じ空気を吸えているだけで幸せなのに、そんな、そんな間接ちゅーなんてっ…！！
でも目の前にいる本人は何も分かっていないようでハテナのマークが沢山浮かんでいるなぁっ、て見て取れるくらい首を傾げている。きっと何も理解していない。
それにほら、私なんかが間接ちゅーしちゃいけないよ、ダメだよ。だって彼には彼女さん…が…いるかもしれない、のに。
いやぁこれも不確定事項ではあるけれども、もし本当にいたら彼女さんにどうやってその罪を償えばいいかわからない！！！死んで償うしかない！！！だけど私はまだ死にたくない！！！！
『おおおおお、お気持ちだけ！！ありがたぁぁぁぁく受け取っておきます…！！！！！ありがとう影山くん！！！！』
こういう時背が低くてよかったってすごく思う。私は何とか影山くんと壁の間をススーッと抜けて、ﾀﾞｧｧｧｧｧｧと廊下を駆け抜けて行った。(全力で逃走した。)
その後、ぶつかった数学の野郎先生(一話参照)に怒られ、何故か宿題を課せられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 938人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね(プロフ) - あっすき！！ (2月23日 19時) (
レス) @page16 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - うわめっちゃ好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年5月13日 19時) (レス) id: e27de575a2 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 影山好きすぎる〜っっっ更新楽しみにしてます泣いつまでも待っております！！泣 (2020年5月6日 19時) (レス) id: 5973ca5896 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - えっえっ更新しないのですかっ！もどかしい〜〜〜〜 (2020年4月7日 1時) (レス) id: 9cd1e2c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
ねうさぎ(プロフ) - きゃーーことりん読んでくれたの照れちゃう！！ありがとう頑張る！ (2020年2月25日 18時) (レス) id: 73373523e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねうさぎ | 作成日時：2019年9月8日 20時
