苦労度70% ページ23
それからの1週間も死に物狂いで練習をした。
8月11日、春高一次予選。
私たちのチームは他のチームを圧倒した。
3試合全て2セット、大幅な点差をつけて代表決定戦進出を決めた。
これを一番最初に報告したい、と思ったのはやっぱりこの人物だった。
«代表決定戦!行くよ!»
ミーティングを終え現地解散した後、すぐにメッセージを送った。
しかし、まだ部活中なのであろうか。まだ返信は来ない。それともまた木兎先輩の自主練に捕まっているのだろうか。
携帯の画面をこまめに確認しながら帰路につく。
携帯の画面が光って、通知を開くと、
赤<おめでとう。>
そんな淡白なメッセージが届いていた。
それでもすごく嬉しくて、いえーいというぶさかわいい犬スタンプを送った。
ありがとう、と送ると既読が着く。すると急に電話がかかってきた。
びっくりしながらも、電話に出る。
赤「もしもし、電話大丈夫?」
『うん!全然!』
今の私は上機嫌だ。まだ美帆先輩たちとバレーができる。これ以上に嬉しいことは無い。
赤「おめでとう、頑張ったね。」
頑張ったね、その言葉がどれだけ嬉しいことか。いろいろあったけどほんと、どうにかなって良かった。
『赤葦は、一次予選はないんだもんね〜』
赤「そうだね。あ、でも明日練習試合ある」
そういえば、私赤葦たちのバレー見た事ないな、とふと思う。
『明日…明日部活OFFだ、見に行ってもいい?』
赤葦のあげるトスを見て見たい、と純粋に思った。やっぱり五本の指に入るエースにトスをあげているんだ、私にもいい刺激になるかもしれない。
赤「あー、うん。いいよ」
『ほんと!やったー』
赤「ちゃんと俺、見てて。」
赤葦の声は囁くように、少し声を落として言った。
そしてそんな声に、胸が騒ぎだす。
私は胸に手を当てて、心を落ち着かせる。
『…うん!』
そのまま、明日ね、と言って電話を終えた。
最近赤葦の声聞くだけで胸の動機が激しくなる…この現象はなんなのだろう。
その謎は解けないまま、次の日を迎えた。
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あかりんご(プロフ) - ねうさぎさん» まじですか、お恥ずかしい...ありがとうございます!お互い頑張りましょうね! (2019年5月15日 22時) (レス) id: 86a4fa65ec (このIDを非表示/違反報告)
ねうさぎ(プロフ) - あかりんごさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです(;_;)あかりんごさんの作品も拝見します!(>ω<) (2019年5月15日 22時) (レス) id: 73373523e6 (このIDを非表示/違反報告)
あかりんご(プロフ) - 初めまして!素敵なお話ですね〜めっちゃ好みです。更新頑張ってください! (2019年5月15日 22時) (レス) id: 86a4fa65ec (このIDを非表示/違反報告)
ねうさぎ(プロフ) - Glimさん» コメントありがとうございます!その言葉がとても励みになります…(;_;)頑張ります! (2019年5月14日 18時) (レス) id: 73373523e6 (このIDを非表示/違反報告)
Glim(プロフ) - この小説めっちゃ大好きデス!更新待ってます!!! (2019年5月14日 14時) (レス) id: f845ec1e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねうさぎ | 作成日時:2019年5月11日 15時