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Aside
呼吸の仕方を忘れるって表現をどこかで聞く度に、｢そんな事ある？｣って思ってたけど、今まさにそんな状態だった。
まさかそんな事を聞かれるとは。
と言うか、シンタローさんはどこまで知っているんだろう。
私の心を呼んだかのように、シンタローさんが説明してくれた。
シンタロー｢この前皆でアジトに集まった時に、カノに聞いたんだ。
確かに誤解を招くようなことをしたカノにも非はあると思う。けど、勘違いだって知ってんならなんでずっと引きこもってんだ？｣
確かに、傍から見れば私は勘違いしたまま拗ねてる面倒くらい女だ。
カノさんを避ける理由は、もうどこにも無い。
けど…
『…怖いんです』
シンタロー｢怖い？｣
『はい。今回のが私の勘違いだったのは重々承知しています。
けど、もしかしたらいつかまた裏切られるかもしれない。
それがどうしようもなく怖いんです。
だったらいっそ、このまま1人で…』
誰にも言えなかった本音がどんどん零れていく。
『それにカノさんは、昔からアヤノさんやキドさんの事が好きでした。
カノさんがどれだけ2人のことが好きだったのかは、私もよく知っています。
だから…私なんかが、敵うはずないんです！』
いつの間にか涙が溢れ出ていて、握りしめた拳を濡らしていた。
そう言えば、シンタローさん泣かれるの苦手って小説で言ってたな。
見苦しいものを見せてしまって申し訳ないな。
必死に止めようとしても止まらない涙を袖で拭っていると、そっと肩にシンタローさんの大きな手が置かれた。
シンタロー｢辛かったな。俺も大切な人が居なくなった事あるから、よく分かるよ。
けど…1人は寂しいぞ。
それにきっと、カノはAの事待ってる。
皆で集まった時も『Aちゃんとまた一緒にいたい』って言ってたぞ。
だから…怖いなら怖い分、それをカノにぶつけてやれ。
カノに散々嫌な思いさせられたんだろ？ならその分不満をぶつけてやれ｣
『！』
いいの？私がそんなことして。
でも、もし言っていいなら…
カノさんに、もう1度だけ正面から文句を言いたい。
貴方の｢彼女｣として。
この前みたいな、突っぱねる言い方じゃなくて、もっとちゃんと。
1から10まで、本音を伝えたい。
『ありがとうございます、シンタローさん。私、カノさんと話してきます』
シンタロー｢おう、頑張れ｣
深く頭を下げて、私はアジトへと早足で向かった
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豆腐ちゃん - スマホのエネじゃなく榎本貴音として出す所に神を感じた！ (2023年3月22日 18時) (
レス) @page49 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
澪(レイ) - カノ……やっぱりいい…… (2022年9月14日 23時) (レス) @page11 id: 43a4c159cd (このIDを非表示/違反報告)
玖瑠実(プロフ) - ん さん» わあ、ありがとうございます！頑張りましょう！ (2021年12月27日 19時) (レス) id: 0b0a873f46 (このIDを非表示/違反報告)
ん - この作品すごく好きなので続き楽しみにしています！私も受験生なのでお互い頑張りましょう！ (2021年12月27日 5時) (レス) @page43 id: 4910ceac94 (このIDを非表示/違反報告)
ひがん(プロフ) - 私がおすすめするのは「ねこは」って人の腐、よきですよ(*ゝω・*)ノ (2021年4月2日 20時) (レス) id: 1d1bd5d946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玖瑠実 | 作者ホームページ：https://twitter.com/reiku_0903?s=09
作成日時：2020年9月6日 22時
