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カノside
どうしよう、やってしまった。
こんなはずじゃなかったのに…
Aちゃんに手を振り払われた感触が、さっきの彼女の表情が、辛そうな声が、まだ鮮明に残っている。
今すぐにでもAちゃんの部屋に追いかけに行きたいけど、足が鉛のように重くて、頭が上手く働かなくて、僕はその場を動けずにいた。
少しして、キドが追いついてきた。
キドもかなり動揺しているようで、体が少し震えている。
微かにキドの方に首をめぐらせて、僕達は無言で顔を見合せた。
さっきのは本当に誤解で、僕はただキドと普通に話していただけだった。
でも、そのうち｢どっちが買い物に行くか｣という話になって、小学生のように｢そっちが行きなよ｣とか言いながらじゃれあい始めたんだ。
そしたらいきなりキドが僕の腕を引っ張ってきて、僕もバランスを崩しちゃって…
気づいたら、キドをベッドに押し倒したいた。
もう少し体勢が悪かったら、唇が重なっていただろう。
勿論、今はAちゃん以外とキスをする気は1ミリも無い。
でも、今はもう好きじゃないとはいえ、ずっと想いを寄せていた人とあんな状況になってしまって、顔が熱くなって、心臓がバクバクしてて…
早く退かないといけないのは分かってるのに、体が動かなくて。
そんな時に、最悪のタイミングでAちゃんが部屋に入って来ちゃって…
どうしよう。絶対嫌われた。
大切な人を泣かせてしまった。
僕の不注意のせいでっ…！
キド｢カノ｣
心の中で嘆いていると、キドが話しかけてきた。
キド｢後で俺から誤解だって言っておいてやるよ。今カノがAと会うのはやめておいた方が良いだろうしな｣
駄目、僕も一緒に行く！
そう言いたいのを堪えて、唇を噛み締めながら｢そう…だね。おねがい｣と返した。
キドは軽く頷いて、｢買い物、行っといてくれ｣と言い残してから、キッチンに向かった。
そう言えば、さっきそんな会話してたっけ。
その後の出来事が大きすぎて、随分前のことのように感じる。
重い足を無理やり動かして買い物に出かけたけど、アジトに帰ってくるまで、僕の頭の中は、Aちゃんの事でずっといっぱいだった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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豆腐ちゃん - スマホのエネじゃなく榎本貴音として出す所に神を感じた！ (2023年3月22日 18時) (
レス) @page49 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
澪(レイ) - カノ……やっぱりいい…… (2022年9月14日 23時) (レス) @page11 id: 43a4c159cd (このIDを非表示/違反報告)
玖瑠実(プロフ) - ん さん» わあ、ありがとうございます！頑張りましょう！ (2021年12月27日 19時) (レス) id: 0b0a873f46 (このIDを非表示/違反報告)
ん - この作品すごく好きなので続き楽しみにしています！私も受験生なのでお互い頑張りましょう！ (2021年12月27日 5時) (レス) @page43 id: 4910ceac94 (このIDを非表示/違反報告)
ひがん(プロフ) - 私がおすすめするのは「ねこは」って人の腐、よきですよ(*ゝω・*)ノ (2021年4月2日 20時) (レス) id: 1d1bd5d946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玖瑠実 | 作者ホームページ：https://twitter.com/reiku_0903?s=09
作成日時：2020年9月6日 22時
