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建英くんはこっちを向いてはーっとため息をついた。私が帰るの遅かったから怒ってる?
『ご、ごめん』
と、謝ると
「無事でよかった」
と、優しく抱きしめてくれた。
『え?』
思ってた返しと違ってびっくりする。だって、もっと「遅い!!」とか「返信してよ」とか言われるかと思った。
「Aさん帰り遅いから何か事故でもあったのかと思って急いで来た」
そっか心配してくれたのか…
『心配かけてごめんね。来てくれてありがと、助かった』
「うん、何もなくてよかった。それにしても、あいつ誰?」
とまた不機嫌そうな顔になる。
『あぁ、あの人は一緒に飲んでたサークルの先輩』
「絶対、Aさんのこと狙ってた!!AさんもAさんで早く断ってきてよ」
と、おこられる。
『ごめんって、あの人力強かったの!!
でもさ、かっこいい建英くん見れたからいいよ』
と笑っていったら
「そういう問題じゃない」
ってまた怒られた。でも、それほど愛されてるってことだよね。そう思うと何だか嬉しい気持ちになる。
帰りの車では、「もう飲み会とか行かせられない…」とぶつぶつと独り言を言ってた。
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作者名:Uren | 作成日時:2023年2月21日 17時