裏切り者の柱が忍の世界に紛れ込んだ

29話 ページ31

Aside

庄左ヱ門｢……分かりました。僕たちが話したら天女様も教えてくださいね｣

A｢…えぇ、嘘偽りなく全部教えてあげる｣

彼らに聞かせるのはちょっと気が引ける。

本当に聞いてていい話ではない。けれど、彼らに聞いたのに自分だけ言わないのはあまりにもおかしい。

だから、彼ら全員が耳を塞いでくれることをちょっと願っています

庄左ヱ門｢天女様…いえ、貴女が来る前にも、天女は4人来ました。1人目の天女様が来た時はみんな歓迎しました。天女様は上級生を妖術にかけ、僕らはその時は何もされませんでした。けれど、妖術にかかった上級生は天女様命っていう感じで僕達のことを放ったらかしにされるまではいいんですけど、予算を使って貢いだり、委員会に参加しなかったりで下級生だけで仕事をいつもしてました。でも、そんなある日天女様は不慮の事故で亡くなってしまったらしいんです。僕達ははっきりいって嬉しかったんです。また幸せになる。上級生と委員会できるって信じてたのに、二人目が降りてきたんです。｣

彦四郎｢二人目の天女様は子供が嫌いだったそうで、僕たちのことを心底嫌っていました。上級生はまた、天女の妖術にかかり、天女様をすごく護っていました。僕達は天女様に近づいたら殴ったり、攻撃されたり、冷たい視線を浴びせられました。上級生に近づいたら…近づくだけで、暴言を吐かれたりして苦しくて、辛かったです。けれど、三年生や二年生ができる限り守ってくれたから僕達は三年生達と比べるとほとんど怪我してないも同然です。この天女様は山賊に鉢合わせてしまい、一緒に居たのが転入生であったタカ丸さんと守一郎さんだったから守れず、死んでしまったらしいです。僕達は今度こそ、今度こそはと思っていました。けど、そんな期待も裏切られて、三人目の天女様が降りて来ました｣

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