ep.48 ページ48
.
着替えはチャニョルのもの借りれるし、別に帰らなくてもいいかなって、思ったんだけど。
鏡で見た自分の顔が悲惨すぎたから、シャワー浴びて、ちゃんとメイクして、着替えてからチャニョルのとこに行こうと思って、帰って来た。
チャニョルには、少しでも可愛い、って思ってもらいたいから。
『 あれ … どこだっけ、』
お気に入りのピアスが見当たらない。
久々につけようと思ったのに、
さっきからいろいろ探してもどこにもない。
最後につけたのいつだっけ、って思い出してみたら、すぐ気付いた。
ベッキョンの家に泊まったときだ。
ヨアが日本に行ってる間に泊まってて、
でも結局思わぬところでヨアと会っちゃって、
そのまま家に帰ったから、あの日の持ち物は今も彼の家にある。
取りに行くタイミング、すっかり失って忘れてた。
無視してれば捨ててくれるかな、って思ったけど、ベッキョンの性格上それは無理そう。
あ … もしかしたら、ヨアが気付いて捨ててるかもしれないけど。
別のピアスにしようと手を伸ばしたとき、ふと部屋を見渡すと、ベッキョンとの思い出だらけなことにようやく気付く。
ありきたりな、お揃いのマグカップ。
洗面台にはベッキョンの歯ブラシ。
いつでも泊まれるように、着替えまである。
ベッキョンとの写真まで飾ってる。
その写真の中の自分と目があって、情けなくなった。
この時は、まだ彼を信じていて、
いつかきっと、を信じていて、
本当は辛いくせに強がって我慢して、
その結果がこれ。
早く気付けばよかったのに。
ヨアが彼を離すわけないことも、彼がヨアと別れられないことも。
いっそ、出会わなければよかったのに。
『 … ばっかみたい、』
虚しいまでの独り言は、そのまま空間に吸収されて消えていく。
もうこの部屋に居たくない。
しばらくここには帰りたくない。
『 チャニョル、』
「 A、泣いてるの？ 」
チャニョルのとこに泊まらせてもらえないかなって、電話してみたら、彼の声を聞いただけで簡単に涙腺が緩んだ。
『 もうここに帰って来たくないの、』
「 そっか。しばらく俺のとこにいなよ 」
『 ありがとう、ごめんね 』
チャニョルがいなかったら私、今頃どうなってたんだろう。
そんなこと、考えただけで、怖くなった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 801人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちなり 。(プロフ) - ゆなさん» コメントありがとうございます◎そうなんですよね、、私も自分でベクメインにしたくせにチャニョル落ちも惜しくなってきてます、、！今後の展開にも迷ってます、、 (2018年9月30日 14時) (
レス) id: 88d1407a14 (このIDを非表示/違反報告)
ちなり 。(プロフ) - かのんさん» そんなそんな(;_;)ありがとうございます、！もうそれだけで頑張れます！ありがとうございます(;_;)(;_;) (2018年9月30日 14時) (レス) id: 88d1407a14 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - お疲れ様です!!ベクペンだけど、チャニョルと幸せになってほしいな〜 (2018年9月30日 13時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - ちなり 。さん» いえいえ！お忙しいのに更新してらっしゃってすごいと思うので気になさらないでください！更新を楽しみにしています！ (2018年9月30日 8時) (レス) id: 7904d62c28 (このIDを非表示/違反報告)
ちなり 。(プロフ) - かのんさん» わああ 嬉しすぎますありがとうございます(;_;)そしてたくさん待たせてしまって本当に申し訳ないです、なのにずっと読んでくださりありがとうございます(;_;)(;_;)更新ぽんぽんできるように頑張りますので、今後もよろしくお願いします、！ (2018年9月30日 0時) (レス) id: 88d1407a14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちなり 。 | 作成日時：2016年12月11日 21時
