カバン（目黒/道枝）9 ページ16
「甘えてもダメ、ちゃんと我慢しないと終わらないだけだよ？」
ぅぅ…厳しい…
いつもはめっちゃ優しいのになんで怒ったこんな厳しなるん？
「ほら、ちゃんと壁に手ついて立って」
そんなんできる気せんくて目黒くんの膝に横たわったままボロボロ泣きながら首を横に振る
「ふぇぇ…無理ですがらああぁ…うわあああああああん！」
「ダメ。甘くしないよ。ほらちゃんと壁のとこ行って手ついて」
「無理ッ！無理ぃぃ！！うわああああああん！」
「もう…ちゃんとできるまでやめないよ？」
バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！バシィィィィィィィィィィ！
「いっっ！！やっ！いだいっ！いっだあああっ！いやっ！ふぇ、や、やめてぇぇっ！！」
「ちゃんと壁に手つけるの？」
「ぅ…うぅ…ふえええええええん！」
「泣いてもダメ。ちゃんとできないんならもっと叩くよ？」
バチィィィィーーーンッ！バチィィィィィーーーンッ！
「っっっ！！いやああああっ！ちゃんとするっ！ちゃんどじまずがらああっ！！」
お尻と太ももの境目を強く叩かれてもうこれ以上余計に叩かれたくなくて
ちゃんとするって言った
ぅーもうほんま無理やのに…
でも…ちゃんとやらな絶対終わらんし…
ボロボロ泣きながら目黒くんの膝からおりて
涙でぼやけた視界で壁のとこまで行って壁に手をつく
「ん、そのままね、姿勢崩さないんだよ？」
「ぅぅ…はい」
とは言ったもんの…できるかな？？
目黒くんの方チラっと見ると靴ベラを左の手の平に軽く打ち付けてる
ぅー何してんねやろ、あれ…
痛さ確認してるってことなんかな？
そんなこと考えてるうちに目黒くんが俺のお尻に靴ベラを当てる
ひぃーーーーーっ！怖い怖い怖い！
え？俺、耐えられるかな？
「いくよ？」
「はい…」
そう言われて目をギュっとつぶって体に力を入れる
ヒュン…ビシィィィィィィィィィィッッッ！
「ああああああぁぁぁぁぁぁっっっっ！！！！いぃっだあああぁぁぁぁぁぁっ！！うわあああああああああん！」
思った以上に痛くて背中が思いっきりのけぞる
手を壁から離しそうになったけど足をばたつかせて壁に爪をたててなんとか耐えた
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作者名：すずな | 作成日時：2023年12月11日 11時
