カバン6（目黒/道枝） ページ13
「そんなことする子にはもう次から気にならないようにどんな道具があってそれで叩かれたらどんな痛みなのか全部使ってしっかり教えてあげるね？これでもう気にならないでしょ？」
「え？え？い、いややっ！いやです、ごめんなさいっ！目黒くんっ！お願いしますっ！絶対もうやりませんから！どんな道具あるかもどんくらい痛いかも知りたくないですっ！全部使うとかそんな怖いこと言わんとってください！ほんまお願いします！もう絶対勝手に触ったり隠したりしませんからああぁっ！！」
俺はほんま怖くて必死に目黒くんに頼み込む
「だーめ(笑)全部ちゃんと使ってあげるからしっかり反省するんだよ？」
必死にやめてほしいって頼んだけど目黒くんにあっさり却下されてもう俺には絶望しかない
「んー結構お尻赤くなったね？一回冷やそうか」
え？冷やす？なんで？
俺の気持ちを読み取ったんか目黒くんが言う
「あ、まだ終わりじゃないよ？冷やすと痛覚もどるからね(笑)」
「道具の痛みどんなかしっかりわかるようにしてあげるよ」
………こ、怖い怖い怖い！！
え？え？冷やすと痛覚もどる？
なんかようわからんけどとりあえずめっちゃ怖いし！！
ぅー目黒くん、思った以上に怒ってるやん…
もうほんまいやや…
目黒くんは俺を一旦膝からおろして冷やしタオルを取って戻ってきた
タオルを僕のお尻に乗せて目黒くんが言う
「まぁ、勝手に触ったのもよくないけどさ、それだけだったらこんなに叱らなくてもよかったんだよ？」
「え？」
「あの道具、俺今日使うって言ったよね？」
「はい…」
「それなのに隠されて見つからなかったらさ、誰かに借りたりとか買ったりとかしないといけなくなるし、困るんだよね」
「俺が使うって言ってたの知ってて隠すっていうのはよくないよね？俺のこと困らせようと思ってたわけじゃないのはわかってるけどさ、ちょっと考えないとダメだったんじゃない？」
あ、そっか…そうやんな…
俺、自分が使われた嫌やって思ってそればっかで
なかった目黒くんが困るやろとか何も考えられてへんかった…
「……ごめんなさい」
「ふふ、ま、何があるか見てみたら怖くなって使われたらどうしようってパニックになるのもわかるんだけどね(笑)」
「でも、自分の都合だけで人のもの勝手に隠すのはよくないよね？」
「……はい。すみませんでした…」
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作者名：すずな | 作成日時：2023年12月11日 11時
