【OP×ヒロアカ】さようなら、愛した人【クロスオーバー】 (ページ2)

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船出ページ2

｢おれの船に乗るか？｣
ㅤ琥珀色の瞳を細めて囁くその声は悪魔の言葉のように甘美だった。
ㅤ復興にあたって多くの手が必要なことは明白で、過去や与えられた役目の後暗さが知られてもなお、ホークスというヒーローはまだ立ち続ける必要があると判断したからこそ翼を取り戻したのだ。

ㅤ身体の傷は完全に治りきったとは言えないものの、翼はすっかり生え揃いヒーロー活動に支障なく動けるまでは回復した。ホークスはいつものように上空へ飛び立ちパトロールを開始した。
──今すぐ決めろとは言わねェ
ㅤあの日、ローは出航する日時だけ伝えてそれ以上何を言うでもなく去っていった。
｢どうしたいんやろ、俺｣
ㅤ革命軍とローに出会って、世界政府の情報統制を知ってしまった今、ホークスはこれまでと同じではいられない。だが、進むべき道もわからない。目下に広がる人々の営みを変わらずに守っていく選択も悪くはないだろう。

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