魔法少女ワンダーガールズ！ (ページ9)

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手作り衣装と新しい友達[1] ページ9

土曜日。

今、家にえむちゃんがいる。

理由はもちろん、魔法少女の衣装作り。

えむ「もっとここにキラキラ入れてー、リボン付けて…わ！すっごくわんだほい！」

『アクセサリーとかこんな感じはどう？』

えむ「わあっ！とっても可愛いね〜☆」

2人で色んな案を出しながら衣装デザインを練っていく。

『よし、できた！』

そんなこんなでデザインが完成する。

『じゃあちょっと布とか持ってくるね』

そう言ってわたしは自室へ戻る。

父親はファッションデザイナーなので色々な布や糸、リボンやスパンコールが家にあるのが利点だ。

材料をもってえむちゃんのいるリビングに戻ると、えむちゃんが不思議そうな顔をして絵本を読んでいた。

『あ、その絵本懐かしい』

えむ「あっ、勝手に読んじゃってごめんね！あと、Aちゃん、このお話の最後ってこんなんだっけ？」

『気にしないで〜、どれどれ…？』

そう言って絵本の最後のページを覗き込む。

絵本のタイトルは[人魚姫]。
人魚姫の最後は王子様と結婚してめでたしめでたし、だった気がするけど…

『あれ？』

その絵本の最後は、
[人魚姫は王子様に見初められましたが、人魚だということがバレ、牢屋に閉じ込められてそのまま寂しく一生を終えてしまいました。]
だった。

『わたし、こんな最後知らない…』

えむ「あたしも知らないよ〜、なんでだろうね？…あ」

『えむちゃん？』

えむ「ミクちゃんが、物語の結末が変わっちゃったって、言ってなかった？」

確かに、そんなこと言ってた気が…！

『じゃあ、これセカイが分裂したせいってこと…？！』

えむ「これ持ってセカイに行こう！」

『う、うん！』

わたしとえむちゃんはUNTITLEDを再生してセカイへ向かった。