魔法少女ワンダーガールズ！ (ページ26)

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始まりはバットエンド[3] ページ26

変身して怪獣より高く飛び上がる。

そしてステッキを一振り。

『ハピネス・ハッピーエンド！！！』

ステッキから溢れる光の束が怪獣を包みこむ。

しかし、光は周りの闇に吸い込まれ、あっという間に無効化されてしまった。

ミク「ここは[バットエンドのセカイ]！闇で溢れたセカイなの！そんなほっそい攻撃、効くわけがないじゃない！フフフッ、アハハハッ」

ミクが高笑いする。

『きゃっ……かはっ』

怪物は私をつまみ上げ、地面に叩きつける。

ミク「さっきどうしてとか言ってたよね？教えてあげる。アタシはね、みんなを救ってあげてるんだよ！」

打ち付けられた痺れで動けない私にミクはそう告げる。

ミク「フフフフッ…残念。キミの負けだよ。」

そう言ったミクは先程の本をこちらへ向ける。

途端、闇に吸い込まれる。

『キャアアアアアッ』

苦しい、重い、苦しい！

誰か助けて…

えむちゃん…寧々ちゃん…っ

ぷつん、と私の思考はそこで途切れた。

ミク「なんだ、ワンダーガールズなんて大したことないじゃない」

ミクはAが吸い込まれた本をそっと撫で、ページを開く。

[A A]

開いたページの見出しにはそう書いてあり、その下にはびっしりとAの今までの出来事がこと細かく書かれていた。

誕生から、通った小学校、出会ってきた人々、好きなもの、そして今起こったこと…

ミク「人生は一つの物語、とか言うもんね｣

またコレクションが増えちゃった♪などと言いながらミクは不気味に笑った。