始まりはバットエンド[2] ページ25
Aside
んー…寒い…
重い瞼を開ける。
『え…？マジで、どこ？』
目の前に広がっているのはいつもの部屋…ではなく、知らない場所。
冷たくて、暗くて、寂しい感じがした。
？？「おはよう、やっと気づいてくれた」
背後からどこか聞き覚えのある声がする。
ばっと振り返った先にいたのは、いつも行くセカイのミクとも、現実世界のミクとも違う、ミク。
そもそも、ここは私の知っている[ハッピーエンドのセカイ]とは違う。
とんでもないほど、正反対。
まさか。
ミク「ここがどこだーってカオしてるね。いいよ。教えてあげる。」
ミク「ここはね、［バットエンドのセカイ］だよっ」
コンパクトをくれたミクが話していた、もう一つのセカイ。
とにかく早く戻らなきゃ。
ミク「あ、帰さないよ？」
ミクにスマホを奪われる。
『あっ、返して！』
ミク「やだよ、キミはアタシの計画をダメにする邪魔者だもん。」
『計画…？』
ミク「そう！この世をバットエンドで染め上げる計画！…だから、キミにはここで消えてもらうよ｣
ミクは一冊の分厚い本を手に取り、パッとページを開いた。
ミク「ハッピーエンドよ黒く染まれ！ダークチェンジ！」
ミクの手に闇で出来た筆が現れ、ミクはそれで開いたページに大きくバツを描いた。
途端、本から大きな怪物が出てきた。
ｸﾞｵｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｯ
そう、今までの怪物も全てこちらのセカイのミクが生み出していたのだ。
『どうしてこんなことっ…』
ミク「帰りたいならまずコレを倒してみてよ。」
幸い、ポケットにコンパクトは入れていた。
『メイクアップ・ショウタイム！
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作者名：赤坂棚葉 | 作成日時：2024年1月5日 0時
