言の葉(ことのは)ーⅡー (ページ13)

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ー登坂sideー

舞台上に現れたのは、敬浩さんにエスコートされて登場したAだった。

登坂「ゴホッ、ゴホッ。」

岩田「え？臣さん大丈夫？めっちゃむせてるけど。笑」

登坂「ゴホッ。ー…大丈夫。おい、隆二。」

俺はびっくりしすぎて、思わず飲んでいたシャンパンでむせてしまった。落ち着いたところで、少し離れたところにいる隆二に話しかける。

将吉「あ、敬浩くんいたー。なんだー。ピアニストのエスコート役だったんだー。言ってくれたらよかったのにー。てか、あのピアニスト、イケてるわー。敬浩くん絶対口説いてるよ。笑」

今市「本当だ。あんな所に敬浩さんいましたね。たしかに、あのドレスエロいっすねー。お尻いいっすねー。」

天然なのか、おバカなのかわからない2人(将吉・隆二)は、敬浩さんと一緒にいるピアニストがAだってことに気づいていない様子。

たしかに、いつもと雰囲気が違うし、化粧もしてるし、ドレスもエロいけど…さすがに気付くだろ。と心の中で思いながら隆二と将吉さんに近付いた。

登坂「将吉さん、どうも。おい、隆二。あのピアニスト、Aだろ。よく見て。」

将吉・今市「え！？まさかまさかー…。

はっ！」

2人のコントのような動きに笑いを通り越して呆れてしまう。

将吉さんは、うわー、マジだー、臣すげーな、よく気づいたな！なんて俺のことを褒めてくれるが、隆二は目をパチパチさせて放心状態。

篤志さんがさっき俺ら2人だけに、わざわざ新曲楽しみにって言ったのにはこういう意味も含まれていたんだとやっと理解した。

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