8話 夢か現実か ページ9
〜Aside〜
見た目は可愛くても、この何倍も大きくなることができる。胴体は蛇で青い翼をもつ”オカミー”。
緑色の枝のような形をした”ボウトラックル”、鍵開けが得意で一匹はパパから離れなくて困ってたなぁ〜。
モグラとカモノハシに良く似た"ニフラー"は光るものが大好き。この子もパパをよく困らせてたんだ。トランクから勝手に出て金品を盗んでたから...
"ディリコール"は丸々とした胴体とふわふわの羽を持った飛べない鳥で危険を逃れる時はふっと消えて、ふっと別の場所に現れる。
＿＿気付いた時はトランクの中のほぼ全ての
我に返ってエースに目をやると、地面にあぐらを書いて顔を下を向いている。
疲れて寝ちゃった！？わああ話し過ぎた！ど、どうしよう....
口に手を当てて必死に頭を回した。
ここに寝かせてもいいのかな？？...危険かな？でも起こしたら怒られそうだし....
「お前何してんだ？？」
その声にハッと我に帰った。上を見上げると、エース君はまるで不審者でも見るような目つきでこちらをじっと見ていた。
『お、起きてたの！？』
「当たり前だろ、こんなところで寝るほど俺は馬鹿じゃねェよ」
『ごめん調子乗って...話し過ぎた』
まただ...
こうやって同年代の子と話すのが久しぶりで一方的に話してしまう。私が友達がいない理由の一つ...もうしないように気をつけてたのに....
「いや、そういうんじゃねェよ
ここに来て楽しかったよ...なんつーか....お前とも....』
最後はごにょごにょと何を言っているのか聞き取れなくなかったが、別に退屈で怒っているわけではなさそうだ。
『何か悩み事でも？』
「.......俺ずっとここが夢だと思ってたんだ。このトランクの中も...お前も。だからほっぺたをつねったり、色々しても覚めなかったし痛みも感じたんだ。でも....こんな出来の良い夢なんて俺は見れねェよ！なぁ....ここが現実ならお前...何者なんだ？」
胸騒ぎがした。自分が今どんな状況に立たされているのかが徐々に繋がっていくようで、手が震えた。
「さっきもお前、その棒で光出してたし...なんか呪文唱えて俺を吹き飛ばしたり...
傷も本当に治ってるしよ...
なぁお前....魔法使いなのか？」
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作者名：電球 | 作成日時：2018年1月24日 21時
