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俺の初恋は小学４年の時だった
人気の少ない近くの公園の
ブランコに座る一人の女の子だった
水流のように綺麗な黒い髪は
毛先がきっちり揃っていて清潔な白いワンピースが彼女の存在感を一際目立たせていた
ブランコの鎖に首を支えて地面をじっと見る姿は、本当に綺麗だった
小さい頃から友人の少なかった俺は
自分から人に、ましてや異性に話仕掛ける勇気なんてなかった
ただ毎日小学校の帰り道、公園に寄って彼女の姿を確認するのが日課だった
５年生に上がる頃、彼女の顔や腕の痣が目立つようになっていた
それでも彼女の表情はいつも同じだった
光のない虚ろな瞳で地面を無表情で眺めている
あの子は何を考えているんだろう
何でいつもあそこにいるんだろう
あの頃の純粋な俺は異変に気づかず
ただあの子をじっと眺めているだけだった
しかしその数週間後、彼女は姿を消した
なんの前触れもなく突然
いつも決まった時間に現れた彼女の姿は
それから一度も見れる事はできなかった
結局話も出来ずに、今思えばストーカーのような片思いの恋は幕を閉じた
それから何年かと時が過ぎ
俺はあの子に似た女の子とよく付き合うようになっていた
ぽっかり開いた空白を埋めるかのようにぴったり合うピースが見つかるまで求めた
”あいつ”はもっと静かだった
もっと悲しそうにしていた
もっと綺麗だった
そうやって数ヶ月付き合っては次を求めていく内に
彼女を作らなくなった
学校では他校やクラスの生徒と殴り合いの喧嘩をよくするようになり
数少ない友人も一人、また一人と減っていった
相手の傷や痣を見てあの子を思い出す
そんな俺を”異常者”なんだと
”普通”は呟いた
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あずま(プロフ) - めちゃめちゃ面白いのに更新停止しちゃってるのはなんか勿体ないなぁ…もし読んでいたら考えてて見てください！ (2019年10月18日 23時) (
レス) id: 97c5686003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：電球 | 作成日時：2017年12月30日 23時
