【刀剣乱舞】桜散れども【男主】 (ページ6)

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二邂逅ページ6

「っ…………おい、なんだこいつは……！」

　息を呑む音、それから戸惑い驚愕する声が聞こえた。
　……うん、無理もない。僕なんて言葉も出やしなかった。

　一言で言うなら、瘴気。あるいは、その集合体。

　もやもやと夜闇のようにどす黒い瘴気を発するナニカは、けれどやはり刀のようだった。

　あまりに濃い瘴気で包み込まれているせいでその姿は見えないけれど、一兄と骨喰兄の攻撃が受け止められる度に刀と刀のぶつかる音がする。

「……っとにかく、一兄と骨喰兄を助太刀しなきゃ！」

　我に返って言えば、普通の遡行軍とはわけの違う異様な敵の姿に呆気にとられていた薬研もハッとして刀を構える。

　今までに戦ったどの遡行軍にも似つかない、検非違使でもない。
　……もしかしたら、どちらでもないのかもしれない。

　けれど一つわかるのは、このナニカは瘴気を放ちながらこちらを折ろうとしてくること。

　なら僕は刀剣男士として、交戦し勝つまでだ。